では来シーズン、楽天以外のNPB球団からのオファーを待つという田中だが、獲得に動く球団は現れるのだろうか。
「球速は落ちているとはいえ投球術は健在で、先発として5回、6回までは試合を壊さずに先発の役目を果たすと思います。それに本人も“お金ではない”と言っているように、ウン億円を要求することもないでしょう。
問題は、元メジャーリーガーのレジェンドに対してモノ言える監督、コーチがいるのかということ。調整や指導、起用法で気を使うでしょうし、若手投手がコーチよりも彼に心酔してしまう恐れもある。候補としてヤクルトが取りざたされていますが、メリットとデメリットの両方があるのでは?」
楽天から出された以上のオファーを蹴った
楽天退団をめぐる取材対応でも、田中のプライドの高さが垣間見える発言もあったようだ。
【そもそも21年イーグルスに戻ってくるタイミングの時に、イーグルスから出された以上のオファーを蹴って戻ってきているので、そこを思い出してほしい。とにかく期待かけてもらってやりがいを感じるところでやりたいのが一番です。】
楽天入団当時、「他のメジャー球団から高額オファーがあった」とした上で、あえて「イーグルスを選んだ」と強調するような、“上から目線”とも捉えられる物言い。この“本質”もまた、彼がいう「居場所」をなくす一因だったのかもしれない。