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ー “皇室典範”は「時代錯誤」
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ー 「かつてないほど狭く、窮屈」

愛子さまの誕生日(12月1日)前後に掲載された新刊紹介記事へのコメントや意見では、好意的なものがほとんどでした。多くの方々が、やはり女性天皇の可能性を認めているように感じました」

 そう話すのは、このほど発売された書籍『愛子さま 女性天皇への道』(講談社ビーシー)の担当編集者だ。

“皇室典範”は「時代錯誤」

 折しも、国連の「女性差別撤廃委員会」が、「日本の皇位継承における男女平等を保障する必要がある」として、「皇室典範」の改正を日本政府に勧告したタイミング。皇室の重要事項を定めた法律が「皇室典範」だが、その中で皇位の継承は「男系男子」だけと定められている。

 著者で皇室研究者の高森明勅さん(國學院大學講師)は、ジェンダー平等という世界的な価値観の中で、皇室存続への強い危機感を持っているという。

「皇位継承が男系男子と定められたのは、明治時代。それまでには10代8人の女性天皇もいたわけですので、時代錯誤としか思えないルールです。日本の未来を希望に満ちたものにするためには、古いルールを変更して、なるべく早く女性天皇を認めなければならない、と私は考えています」

 国民から敬愛されている天皇、皇后両陛下には、健やかで聡明、しかも優美にして親しみにあふれる愛子さまというお子さまがいらっしゃる。にもかかわらず、これまでの皇位継承のルールではただ「女性だから」というだけの理由で、天皇になる可能性があらかじめ除外されている。