目次
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ー 近視に乱視、老眼だったため気にしていなかった
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ー 生活がグッとラクに
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ー どんな病気も治療法を決めるのは医師ではなく自分

 50~60代から急増する白内障。実は放置してしまうと、失明のリスクが高い怖い病気だ。桑野信義さんは「9月に手術したの。痛いんじゃないかとか、怖いイメージはあったけどすぐ終わったしラクだった」と振り返る。今は周りがしっかり見えるようになり、生活全般が絶好調だという。

近視に乱視、老眼だったため気にしていなかった

「ラッツ&スター」のメンバー、ミュージシャンでタレントの“くわまん”こと、桑野信義さん。2020年にステージ3bの大腸がんの診断を受けて手術を行い、大病を克服したばかり。今年9月には、目の病気である白内障が見つかり、治療に臨んだ。

 白内障とは、レンズの役割をする水晶体が白濁する病気だ。早い人では50代から初期症状が始まり、80代では7割以上がかかるといわれている。主な原因は加齢だが、紫外線との関係が強いことが研究で判明。

 最新の研究では、気温37度以上の高温下でリスクが高まることもわかった。近年、長引く猛暑の夏が当たり前となり、白内障リスクはますます高まっている。

 症状は、ピントが合わない、白くかすんで見える、眩しい、暗く見えるなど。水晶体が濁り始めると光が散乱するため、目がかすんだり、物が2重に見え、さらに進行すると視力が低下し、合併症を引き起こすことも。

もともと近視に乱視、老眼があり、視力は0.1以下。メガネをかけても0.7までしか上がらない(笑)。ピントが合わないのが当たり前で気にしていなかったけれど、息子が眼科で年齢が上がると白内障になる人が多いことを知って、僕にも『検査してみれば?』って教えてくれたんです」(桑野さん 以下同)

 大腸がん治療後の経過も良好で、最近はステージに立つ機会が増えていた。

実は、以前にも増して『ライトが眩しい』と感じていたんです。気になって白内障について調べたら症状に当てはまるので、もしや……と思い、7月に定期的に通う大腸がんの受診ついでに、同じ病院の眼科で診てもらったんです

写真提供/桑野信義さん
写真提供/桑野信義さん

 すると、両目とも白内障と判明。9月に手術を行うことになる。手術は入院して両目を行うか、日帰りで片方の目ずつ行うかの二択だった。

まさか両方とは思わなかったけど、すでに9月まで仕事のスケジュールが決まっていたので、ステージの日程を挟んで、片方の目ずつ行うことになりました

 手術は濁った水晶体をレーザーで取り除き、人工のレンズを入れるため、手術の前に、水晶体の代わりとなる人工レンズを選ぶ必要がある。レンズには「単焦点レンズ」と、「多焦点レンズ」の2種類がある。

「近く」「中間」「遠く」のどこか1か所にピントが合うのが単焦点レンズ。例えば、スマホを見るなど手元の作業が多いなら「近く」、パソコンなど少し離れた画面を見ることが多いなら「中間」、車の運転などで遠くを見ることが多いなら「遠く」にピントが合うレンズを選ぶ。選んだ距離以外を見るときは、メガネで調整する。