悔しい思いをしたM-1グランプリ

 結婚や出産、村への移住だけでなく、約10年間所属したワタナベエンターテインメントからの移籍もあり、目まぐるしい一年を過ごした。

 横荒木「'24年は分岐点だったと思います。事務所の移籍や結婚、子どもも生まれて、東成瀬村での生活も始まって、個人で言うと『ブレイキングダウン』にも出ましたからね。'24年は仕事の幅が広がったと思いますし、今の時代に合っている働き方なのかなと思いますね」

 インタビューの前日、『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)が放送され、『令和ロマン』がM-1史上初の連覇を成し遂げたが、悔しい思いでいっぱいだったという。

 山出谷「オープニングや煽りのVTRを見ていて、涙が出てしまいましたね。そうした映像に後輩がたくさん出てくるんですよ。中でも、後輩芸人の『豆鉄砲』は敗者復活戦に出場していて、『豆鉄砲』とは'23年の1年間、毎月一緒にライブに立ち、当時は“1年間ネタ頑張ろうぜ”と話し合っていたんです。その『豆鉄砲』が敗者復活で戦っている姿をぼくは家でオリジン弁当を食べながら、テレビで見ていたんです。“おれは何してんねやろ”と思ってしまいましたね」

お笑い芸人『こゝろ』のふたり
お笑い芸人『こゝろ』のふたり
【写真】『こゝろ』のYouTubeに登場した櫻井淳子

 公私ともに大きく変化した'24年。今年は漫才に集中したいと意気込みを語る。

 山出谷「10年間やってきているからこそ、漫才で結果を出すことの難しさはわかっています。片手間ではできないので、本当に全てを賭けたいです。'24年はありがたいことに少しずつお仕事もいただけるようになってきて、ようやく地盤が固まってきたところもありました。'25年はネタに費やせる時間が増えると思うので、ネタで結果を出したいです。漫才をやる機会を増やして、新ネタライブもやりたいですね」

 最後にファンやYouTubeの視聴者にメッセージをくれた。

 山出谷「東成瀬村の動画を配信してから、1000人ほどチャンネル登録者数が増えました。まだチャンネル登録者数は4000人と少ないところではありますが、毎回1000回~2000回再生されるんですよ。登録者に対して、この再生回数はすごいことじゃないですか。本当にみなさんには感謝の気持ちでいっぱいですね。これからもどんどん東成瀬村の魅力を伝えていくので、ぜひ皆さんも移住してください(笑)」

 今年の抱負を語る際、それまでの和気あいあいとした雰囲気から一転して、その本気度が伝わってきた。今年のふたりの大躍進に期待したい。

【こゝろ】カニケーキ
女優の櫻井淳子さんに東成瀬村の良さをプレゼンして村になんとしても来てもらおうとする人口2000人の村に移住した元ヤンキー
https://www.youtube.com/watch?v=dFE7Vabl5fQ

『こゝろ』のふたりと記念撮影する櫻井淳子(左:横荒木蟹男、右:山出谷ショートケーキ)
『こゝろ』のふたりと記念撮影する櫻井淳子(左:横荒木蟹男、右:山出谷ショートケーキ)