「私、たぶん初めてだと思います。女性週刊誌さんから取材を受けるの。だから、いま、若干硬くなっていて(笑い)。本のタイトルからしてインパクトがありますもんね」
そう気さくに話してくれたYU-KI。時代を超えて愛される数々の名曲を歌い続けるTRFのボーカルである彼女が、初のスタイルブック『BENUDE』を発売する。
"心も身体もヌードになる―"というテーマのとおり、これまでベールに包まれていた彼女のプライベートファッションや、48歳とは思えないスタイルと美貌を維持する秘訣、そして、これまでの人生について赤裸々に語っている。
「2年前、無事20周年を迎えられたことが、すごく大きかった。私の考えですが、アーティストって、ちょっとミステリアスなほうが曲が入ってくる気がしてならないんです。そう思う自分がいたけれど、20周年でファンのみなさんやお世話になった方々にお礼が言える経験ができたことで、いろいろとお話ししたいと思えるようになったんです」
幼いころ母親に「お菓子を買う?」と聞かれると「お洋服がいい」と答えたほどの、筋金入りのファッション好き。以前より、"自分なりのこだわりがある"ファッションに焦点を当てた本を制作したいと考えていた。そして、実際に制作過程に入ると、"服はその人を表す"という言葉があるように、もっと自分のパーソナリティーも伝えたいと思ったそう。
「人生の中で、こんなに長いボリューム感のあるインタビューを受けたのは、初めてでした。これまでの音楽活動では、なかなか"ZOOにいました"とか"こういう恋愛観で"って話す機会もなかったんです。必要以上に美化したりするのはカッコ悪いと思ったので、ごくナチュラルに話しました。しゃべりすぎて声がかれるんじゃないかというくらい。大丈夫でしたけど(笑い)」
リリースする曲すべてがミリオンセラーを達成したTRFの絶頂期の恋愛にも触れている。超多忙なスケジュールの中で、恋愛する時間があったことに驚いたと伝えると、
「みんな、してましたね(笑い)。すごく華やかに見えていたかもしれないけれど、自分としては、つねにスタジオにいたという印象。3か月連続リリースするためには、制作してないと出せないですから」
アーティストとして、女性としての喜びや苦悩を織り交ぜながら、2人の男性との出来事を振り返っている。そして、著書では"恋をしているときのドキドキ感がやっぱり好き いくつになっても恋していたい"と結ぶ。ということは、いまもドキドキしている?
「してますよ。えっ 週刊女性さんですよね? 今日の帰りから気をつけるかな(笑い)。結構、堂々としているんですけど。あれっ、余計なこと言っちゃいました(笑い)」
TRFのダンスエクササイズDVD『TRFイージー・ドゥ・ダンササイズ』が大ヒットし、DJKOOがバラエティーで大活躍。夏の風物詩となっているa-nationのステージでは、どのアーティストよりも幅広い年齢層から大きな歓声を集めるグループへと成長している。
「そう言っていただけるとうれしいですね。いい曲と巡りあえたし、自分で言うのもヘンですが、子どものように大切にしてきたつもりなんです。"盛り上がるヒットソングがあるから、ステージに出るのも気楽でしょ"と言われることもあるけど、ぜんぜん、そんなことない。毎回、初心に戻ります。みなさんの期待に応えるという、とてもシンプルだけど、やってみると簡単じゃないことを大切に続けていきたい」