会見に出席したフジ・メディアHDの金光修社長は、日枝氏について聞かれると、
「企業風土の礎をつくっているということは間違いない」
と話した。清水賢治フジ新社長は、
「正月とかに会う親戚のおじさんみたいな存在」
とのこと。前出の露木氏にも、日枝氏の印象を聞くと、
「やり手の敏腕経営者というひと言に尽きます。これだけ長いことトップの座にいるわけですから。もちろん、その評価は人によって、さまざまあるでしょうけれど……」
女性アナを正社員として雇用した
日枝氏は、1980年に編成局長に就任。当時は露木氏の直属の上司だったという。
「アナウンサーの待遇改善や、女性アナウンサーを正社員雇用にする計画を日枝氏に提出するといった関わりがありました」(露木氏、以下同)
──上司としての日枝氏は?
「物わかりのいい人でしたよ。だって、女性アナウンサーは1985年に全員が正社員になって、私の提案どおりに実現したのですから」
今もその去就が注目され続ける日枝氏。編成局長時代に“楽しくなければテレビじゃない”というキャッチコピーを掲げると、『オレたちひょうきん族』など人気バラエティー番組が次々と誕生。視聴率トップに長年君臨する“黄金時代”を築いた。
しかし、現在のフジテレビは、広告収入が233億円減を見込んでおり、黄金時代とはかけ離れた状況だ。