2025年1月28日、中国の春節を記念して東京タワーで行われたイベント
2025年1月28日、中国の春節を記念して東京タワーで行われたイベント
【写真】2025年に中国の春節を記念して行われた東京タワーのイベント

 過敏になる気持ちはわからないでもないが、ある医療ジャーナリストは、

「正直言ってヒトメタニューモウイルスは、ただの風邪のようなもの。ワクチンが開発されていないのは、インフルやコロナほど致死率も重症率も高くないからです。WHO(世界保健機関)も中国国内の感染増加について“(冬の)この時季に想定される範囲内だ”という声明を出しています」

 そう言って人々の不安を和らげるが、具体的にはどのような症状が出るのだろうか。

感染者の症状と身を守る方法

ほとんどの感染者は、せき、発熱、鼻づまりといった症状が出ます。少数ですが、肺に影響を及ぼして呼吸すると笛のような音が出る喘鳴(ぜんめい)や、呼吸器疾患が見られる場合も。

 このウイルスに最も弱いのは、2歳未満の子ども、高齢者、進行がんの患者などの免疫力が低下している人々です。当てはまるご家族がいる方は十分に用心したほうがいいでしょう」(医療ジャーナリスト、以下同)

 身を守る方法は?

「これはもう普通の風邪と同じく免疫力を高めるしかない。よく食べて、よく寝て、ストレスをためないこと。水分をたっぷりとることなど当たり前の予防法しか言えません。

 それでも心配な方は、可能な限り人混みを避けたり、マスク着用、手洗い、うがいの徹底をするほかない」

 感染症自体は大した影響力はないのかもしれない。しかし、インフルエンザの蔓延で悲鳴を上げている医療現場に新たな感染症が持ち込まれたら――。