3月7日に発売された『自分の思いを言葉にする こどもアウトプット図鑑』(サンクチュアリ出版)。こどもの話す・書く・行動する力を育む本として、小学生を取材して集めた悩みごとに精神科医2人が子どもの目線で解決プランを提案するという内容になっている。
「会う」の意味をはきちがえてない?
「どうすれば人気者になれる?」や「お母さんの機嫌が悪いときはどうすればいい?」など、学校や家で困っていることを中心に子どもたちからの素朴な疑問に答えるほっこりブックのはずが、とある質問に対する回答が“ガチすぎて怖い”とSNSで話題になっている。
それが、「Snow Manに会うにはどうしたらいいの?」という質問だ。“好きなアイドルに会ってみたい!”という純粋な気持ちに対して、
「Snow Manほどのトップアイドルになるとむずかしいかもしれないけど、『推し』のそんざいとお近づきになる方法はいくらでもあるよ。(中略)できれば、みんなが思いつかないような方法がいいね」
「大人になったら会えそうな仕事につくのもひとつの手だよ。たとえば、アイドルだったら、同じ芸能人、マネージャー、スタイリストにヘアメイク、テレビ局やざっし社の人とか、いろいろ考えられるよ」
という斜め上の回答が。
これに対して、SNS上では以下のような指摘が寄せられた。
《「会う」の意味はきちがえてない? 「お近づき」になりたいわけじゃないんよ》
《「関係者になれば会えるよ」ってこと? 繋がりオタク推奨してて大横転》
《ストーカーと同じじゃん! 犯罪めいたこと子供に教えないでほしい》
また、
《そういう仕事の方々にきちんと取材されましたか?》
《推しに近づけそうな仕事を選ぶってその職種の方々馬鹿にしてる?》
と、実際に働く人々に失礼だという声も見受けられた。
「“推しに会いたいから同じ業界で働く”という考えを持つ人を否定はしませんが、“下心で職業を選ぶ”ことを推奨しているともとれる内容を子ども向けの書籍に書くのはあまりよろしくないのでは……。私が親なら子どもには見せたくないですね。アイドルからしてもかなり怖い回答なのではないでしょうか。
アイドルはお友達や身近な存在ではなく、あくまでもライブやイベントなどお金をかけて会いに行く存在ですからね。いわゆる“繋がり目的”はオタクの中でも一番嫌われる行為です」(アイドル誌ライター、以下同)
実際、異性のアイドルを応援していた過去がある芸能人に対して、「繋がり目的で芸能人になったのではないか?」と疑いの目が向けられることも。
ほかにも、所属事務所の社員やヘアメイクなどの関係者になったファンが、SNSで好きなアイドルの情報漏洩をしてしまうという事件もたびたび発生。その結果、アイドルのスケジュールや居場所が漏れ、ストーカー行為に発展する危険があるとして、非常に深刻な問題となっている。
「繋がりの推奨という意図ではなく、将来の夢や希望を持たせるために書かれたのだと思います。しかし、子どもたちの無邪気な“会いたい”という質問とは少しズレた回答になってしまったのかもしれません。少なくとも、子どもたちには純粋に応援する方法、正しく好きという気持ちを伝える方法を勧めてほしいという意見はもっともだと思います」
推しに会うにはライブが一番! 推し活はルールを守って楽しもう。