高嶋ちさ子は“家族”を支えている

『1周回って知らない話』(日本テレビ系)において、90歳をすぎたお父さんとお姉さん、ちさ子さんで、お父さん亡きあとのお姉さんの住む場所について、定期的に話し合っています。

 お父さんとちさ子さんのお兄さんが話し合ったプランでは、月曜から木曜はちさ子さんのお宅、週末はお兄さんのお宅に暮らすのはどうかと提案していました。おそらく、お父さんはきょうだいのどちらか片方に負担をかけまいと思っての提案だったのでしょう。しかし、きょうだいとはいえ、すでに家庭を持っているわけで、そこにお姉さん1人が入って行くのは、お姉さんと家族、どちらにとっても負担なのではないでしょうか。

 お父さんとお兄さんの男性陣が見落としているのは、義姉さんの負担です。きっと同居をイヤと言わない、優しいタイプの方なのでしょう。しかし、一緒に暮らしてもいいと今思っていても、実際に暮らしたらうまくいかない可能性はあります。失礼ながら、男性陣の計画には甘さがあると言わざるをえません。

姉のみっちゃんと近藤真彦のライブを訪れた高嶋ちさ子(高嶋ちさ子のインスタグラムより)
姉のみっちゃんと近藤真彦のライブを訪れた高嶋ちさ子(高嶋ちさ子のインスタグラムより)
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 ちさ子さんは冷静に「(お兄さんの家庭では)面倒見切れないよ」と同居の難しさを指摘します。話がまとまらず、お父さんは「その時になったら考えればいいんじゃないの?」と結論を先送りしようとしますが、ちさ子さんは「その時になって考えるっていうんじゃ、金銭的にも間に合わない」「タダじゃ住めないんだから、人の家に」と結論を出すのは早い方がいいと主張します。結論として「うちの近くに素敵なワンルームマンションを買ってあげて、そこに住む」と提案しています。

 確かに近所であれば頻繁に様子を見に行けてお互い安心ですし、お姉さんにも自分の家族にも気苦労をかけない名案です。この話し合い1つとってみても、昔からお姉さんの問題にイニシアチブを取っててきぱき解決してきたのは、ちさ子さんなのではないかと思うのです。

 売れっ子のちさ子さんならマンションを買うのは訳ないことでしょうが、そのためには、ちさ子さんが今の人気と仕事量を保たなくではなりません。コンサートのために練習をし、お弟子さんともいえる12人のヴァイオリニストの練習も見て、人気をキープするため拘束時間が長いと言われるテレビにも出て、週末はコンサートとそのための移動。高齢のお父さんとお姉さんの様子もチェックし、海外留学中の二人のお子さんたちの学校行事には必ず参加する。

 こうやって考えてみると、ちさ子さんは支える家族が多すぎるし、忙しすぎるし、プレッシャーも大きい。1日は誰もが24時間なわけですから、やるべきことを能率的にこなさなくてはいけないわけで、そりゃ、せっかちにもなるだろうなぁと思うのです。