佳子さまを慕う悠仁さま
佳子さまと悠仁さまは、このようにとても仲がいい姉弟である。12歳も年が離れているが、姉は弟の面倒を実によくみるし、弟は心の底から佳子さまを慕っている。この姉弟愛は、生涯にわたって続いてほしいと、私は願っている。
「まず海外留学についてですが、海外に行くことによって、今までとは異なる経験をすることができたり、さまざまな国や地域から集まった人々やいろいろな文化に出合えたりすることができると思います。
また、学問の面でも、新たな学びの視点を得ることができると思います。以前に父や姉も留学をしていたことがありましたし、母も海外で生活していた時期がありました。家族の意見もよく聞いて検討してみようと思います。
続けて、結婚についてですが、理想の時期や相手についてまだ深く考えたことはありません」
記者から、「将来についてお尋ねします。ご両親は悠仁さまに将来留学することをおすすめしていると話されましたが、海外留学についてはどうお考えでしょうか。ご自身の結婚についてのお考えと理想とする時期やお相手像についてもお聞かせください」と尋ねられた悠仁さまは、前述のように答えた。
大学に入学した後、悠仁さまは、大学院進学や海外留学などを視野に入れていることだろう。もちろん、勉強や研究に励むことはとても大事なことだ。しかし、悠仁さまは秋篠宮さまに次いで、皇位継承順位第2位であり、将来、天皇陛下となる重い立場にある。現在、皇室は、若い女性皇族が結婚と同時に民間人となってしまうなどの理由で、皇族数が減少する傾向にある。さらに、皇位継承者である男性皇族を増やさなくてはならない課題も残る。このように、成年となった悠仁さまが、果たすべき役割は、小さいものではなく、置かれている立場は一般の高校生や大学生たちと大きく異なる。その点をしっかりと認識してもらいたい。
1985年5月、学習院大学法学部2年生の秋篠宮さまは、文学部に入学したばかりの紀子さまと大学構内の書店で初めて出会った。すぐに秋篠宮さまは、当時、上皇ご夫妻たちと暮らしていた東宮御所に紀子さまを招き、両親に紹介した。そして、翌'86年6月、紀子さまにプロポーズし、'90年6月29日、二人は結婚した。
このとき、秋篠宮さま24歳、紀子さまは23歳の若いカップルだった。
'85年11月、20歳の成年の記者会見で秋篠宮さまは、「結婚はあまり遅くならないほうがいいと考えています。30歳よりかは前にしたいですね」などと答えていたが、この言葉どおり、20代前半の早い結婚だった。おそらく、多くの国民は、24歳で結婚した父親のように、悠仁さまも早く結婚し、幸せな家庭を持つことを望んでいるのではなかろうか。皇室の安定のためにも、悠仁さまにはそれが期待されている。
「結婚につきましては、将来的にはしたいと思っておりますが、来年の春から、また再び大学生になりますし、現在は考えておりません。理想の男性像は、一緒にいて落ち着ける方がいいと思っております」
'14年12月、成年の記者会見で結婚についてこのように答えた佳子さまも、結婚すると皇籍を離れてしまう。理想の相手が現れる前に悠仁さまは、佳子さまから仕事のことなど、多くのことを学び、そして吸収してほしい。意中の女性の相談にも、佳子さまは、優しく応じてくれるかもしれない。
<文/江森敬治>