「全てにおいて準備不足」

 その他、会場となる夢洲へのアクセスは橋とトンネルの2本しかないことも工事の妨げになった。2000台を超える工事車両、5000人を超える作業員が集中し、物流の混雑が発生。さらに、建設資材の価格高騰も工事遅延に拍車をかけたとされる。

大阪・関西万博のネパール館。外装は立派だが、木材が剥き出しになったままで工事が停止している(Xより)
大阪・関西万博のネパール館。外装は立派だが、木材が剥き出しになったままで工事が停止している(Xより)
【写真】放置され、木材は剥き出しに…費用未払いの「ネパール館」

 ネパール館の悲惨な状況に、ネット上では、

《日本がお金を立て替えて『後で返してくれれば良いですよ』とかやりそうだけど絶対ダメ》

《万博、全てにおいて準備不足》

《費用払えないなら参加しなくても良かったのでは》

《もう休憩所か売店にしろよ》

 など、批判的な声が多く上がっている。

 昨年末には、ギリシャ、メキシコ、アルゼンチン、エストニア、ニウエ、ロシア、アフガニスタン、ニジェールなど、複数の国が参加を辞退。開幕まで慌ただしい状況が続いた。

 4月21日の発表によると、チケットの販売枚数は合計1247万枚で、前売り券の目標である1400万枚には届かなかった。赤字を回避するラインは約1800万枚とされているが、会期は今年10月まで続くため、今後の来場者増に期待できそうだ。

 これ以上、大きなトラブルが起きないことを祈りたいが――。