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 元祖・韓流四天王としてブームを牽引してきて約10年。新旧スターが入れ替わる中、圧倒的な演技力で“理想の俳優”であり続けるイ・ビョンホン。

「僕と日本のファンのみなさんとの関係って、ある意味、理想の形だと思うんです」

 そんな彼を支持するファンの声は、変わらず熱い。

「例えば、映画よりもドラマで見たいとか、その中でも甘いロマンスを見たいとか、ファンのみなさんには僕で見たい役もあると思うんです。それを無視していたわけではないんですが、僕はその都度、自分の琴線に引っかかった作品を選んできました。

 それがどんな挑戦であろうと、みなさん毎回ちゃんと受け止めてくれる。“イ・ビョンホンなら”と信じて見てくれる。それで作品を見る目を広げてくれたり、そのぶん、評価も厳しくもなったり(笑い)。そんなファンのみなさんの姿は頼もしく、誇りにも感じます」

 孤独な御曹司のさみしげな眼差しで多くの女性たちをノックアウトした『美しき日々』から始まり、危険なミッションを課せられる諜報要員をタフに演じた『IRIS―アイリス―』では男性視聴者も魅了。

 近年はハリウッド映画『G.I.ジョー』シリーズや『ターミネーター:新起動/ジェニシス』、韓国の史劇映画『メモリーズ 追憶の剣』など、存在感のある悪役が続く。

「たしかに、最近、演じることが多いですね(笑い)。“悪役”と言われるからみんながそう思うだけで、例えば、『メモリーズ 追憶の剣』で演じた剣士ユベクでも、キャラクター自身にはそんな意識はないんです。彼にはその行為をする理由があり、目的があり、妥当性がある。エンターテイメントで大事なのは、みなさんに共感していただくことだと思うので、そういうバックグラウンドは常にしっかり演じたいと思っています」

 だからこそ、見る者を魅了するキャラクターを生み出せるのだと納得。“俳優としての欲が深い”と語る、ビョンホン。それゆえ、これまでに挫折したり、落ち込んだりした経験はなかったのだろうか。

「少なくとも後悔はしないタイプだと思います。たとえ、残念な結果に終わってしまう作品があったとしても、その作品を演じる運命だったと受け止める。どの作品も何かの意味を与えてくれるものだから」

 それでは、特に大きな意味を感じた作品は?

「例えば、『美しき日々』は日本のファンとの関係を作ってくれた大切な作品です。『JSA』なら、映画俳優として可能性を示すことができた。大きな転機を与えてくれたのは『甘い人生』ですね。この作品が、その後の海外での活動の踏み台になったと思います」

 主演映画『メモリーズ 追憶の剣』2016年1月23日(土)全国ロードショー 詳細は、公式サイト http://memories-movie.com/

 約2年ぶりの単独ファンミーティング『LBH ON TOUR 2016』全席指定、9800円(税込み)、2016年2月29日宮城・仙台サンプラザホール/3月1、2日大阪・フェスティバルホール/3月3、4日東京・東京国際フォーラム ホールA。詳細はオフィシャルサイトをチェック http://www.byung-hun.com/

撮影/伊藤和幸