◆笹が好物のパンダは本来肉食だった
笹を食べる姿が愛らしいジャイアントパンダ。草食動物かと思いきや……。
「主食は、竹や笹、タケノコなど竹のさまざまな部分で、実際の食性は確かに草食です。しかし、熊の仲間ですので、分類上は肉食動物となります。現代でも野生の牛や羊、ニワトリを食べたという報告もあります」(前出・藤原さん)
なぜ笹を食べるの?
「ほかの熊との縄張り争いなどに負け、獲物が少ない場所に追いやられてしまったのです。そこには竹や笹が豊富に生えていたため、飢えをしのぐため、肉のかわりに食べるようになったそうです」
今月、3歳になったアドベンチャーワールドの“優浜”も、もちろん肉食動物。なんだか複雑な気分……。
◆恐竜の身体には毛が生えていた!
「毛というよりは、羽毛といったほうが正しいです」と、国立科学博物館の真鍋真さん。
恐竜は完全に絶滅したわけではなく、一部は進化して、現在の鳥類となったとされている。
「’96年以降、中国を中心に、羽毛の生えた“羽毛恐竜”が次々と発見されています。かつて羽毛は、鳥類になってから生えたと考えられていましたが、恐竜時代にも羽毛を使って空中を飛んでいたものがいたんですね」
羽毛どころか、翼の発達がはっきりとわかるのが、ミクロラプトルという恐竜。
「約1億2000万年前、現在の中国あたりに生息。前脚と後ろ脚に翼があり、4つの翼で枝から枝へと飛び移っていたようです」
◆ティラノサウルスは日本にもいた!
大ヒット上映中の『ジュラシック・ワールド』。この映画の主役といえば、白亜紀の超大型肉食恐竜のティラノサウルス。今年7月、長崎市でもティラノサウルス類の歯らしき化石が発見。
「化石は大きく太いため、確かにティラノサウルス類の可能性が高いようです」と前出の真鍋さん。
「ただし、映画の恐竜はティラノサウルス・レックスで、北アメリカ以外では発見されていません。アジアにもティラノサウルス類はいましたが、タルボサウルスという別の種類。長崎の化石もタルボサウルスか、それに近い種類でしょう」
とはいえ、日本で大型のティラノサウルス類の化石が見つかったのは初めて。今後も続々と大型恐竜が発見されるかも!?