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 8歳年下のイタリア人バーテンダーとの再婚を決めた宇多田ヒカル。それまで付き合っていた日本人画家ではなく、なぜカレを選んだのか。それには、深い理由があった。

 2月1日、イタリアの地元紙『オッセルバトーリオ』電子版に大きな見出しが掲げられた。

《現代のおとぎ話:ファザーノ市の若者が日本のセレブ歌手と結婚》

 記事は、ペッツェ・ディ・グレーコ村出身の23歳、Fさんが、《ロンドンで未来の妻と出会った》とロマンチックなストーリーを綴る。

《日本のセレブ歌手》《未来の妻》というのが、宇多田ヒカルなのだ。

 記事は、宇多田が日本でいかに成功した歌手であるかを紹介し、それと対照的にFさんの父は配管工で彼が普通の若者であることを語っている。

 イタリア半島をブーツにたとえると、カカトの部分にあたるプーリア州の中ほどで海寄りにあるのが人口4万人弱のファザーノ市。

 その中心部の南東にある小さな村がFさんの故郷であるペッツェ・ディ・グレーコだ。典型的な地中海気候の温暖な土地で、オリーブの林が点在している。

「イタリアというとミラノやフィレンツェ、ローマなどが日本人観光客の定番ですが、南イタリアもひそかな人気があります。

 このあたりには世界遺産のトゥルッリやカステル・デル・モンテがあるし、新鮮な魚介を使った料理がおいしいんです。何度もイタリア旅行をしている人には、オススメの地域ですね」(旅行代理店関係者)

 Fさんは故郷を出て、遠く離れたイギリスに移住。ロンドンにある『ブルガリ・ホテルズ&リゾーツ』でバーテンを務めているごく普通の人だという。

 別のイタリア紙がFさんに電話取材したところ、ふたりは客と従業員として親しくなり、彼は「彼女は誰なのか、知らなかった」と語っている。

 そこで、同ホテルに国際電話をかけた。

「彼は今はいない……」

 残念ながら喜びの声を聞くことはできなかった。

 Fさんは昨年の夏に恋人である宇多田をファザーノ市に招き、自分の両親に紹介。

 報道を受け、宇多田は2月3日に公式サイトで結婚の事実を発表。Fさんについては、《これ以上ないほど“一般の方”》と強調したうえで人となりを紹介。

《相手の男性は根が誠実で多くの友人に愛される好青年です。ご家族は、漫画に出てきそうな明るく賑やかな大家族です》

 この《明るく賑やかな大家族》というフレーズに宇多田の喜びが示されているようだ。

「父の宇多田照實さんは、彼女は子どものころからふたつの夢を持っていたと明かしていました。ひとつはアーティストして成功すること。

 もうひとつは、心が休まる温かい家庭を築くことだと」(前出・芸能レポーター)

 新夫は家族の絆が強いことで有名なイタリア人。

「ロンドンに行った息子がお嫁さんを連れてきたとなれば、親戚中が集まったでしょうね。そして、マンマ(母)が得意の料理をふるまったでしょう。

 男の子はちょっとマザコンぎみなほどマンマが好きで、マンマの料理が世界一だと信じていますから」(前出・旅行代理店関係者)