さて、会場となるブルースクエア・サムソンカードホールに到着すると、一目でチェンのファンとわかる若い女性たちで沸き返っていました。グッズ販売のブース前にも長~い行列。平日にも関わらず客席も後ろまでびっしり満員で、チェンの人気パワーを改めて実感しました。
チェンの声による「撮影や録音は絶対禁止です」というアナウンス後に、公演はスタート。オープニングシーンでは、白のタンクトップに長袖シャツという姿で登場したベニーことチェン。覆面をかぶり、歌唱力を競う番組「覆面歌王」に最近、出演し、歌唱力を絶賛されたチェンですが、難しいミュージカルナンバーも堂々とした歌いっぷり。客席からも自然と大きな歓声が沸き起こっていました。慣れないラップナンバーも大健闘。心の中で「ファイティン~」と唱えていたのですが、その思いは他のファンも一緒だったようで、ラップナンバーが終わった後、温かい拍手が送られていました。
物語は貧困問題や移民問題を背景にしつつ、ベニーとニーナ、ウスナビとヴァネッサの恋を軸に進むのですが、ニーナを演じるルナは事務所の先輩とあり、恋のやり取りのシーンでも、超えてはいけない一線が守られている感があり、その点、ファンは安心して観られるのではと思いました。あると噂されていたキスシーンも、ハグに変更されていました。
ただし、第二部の幕開けで、一夜を共にしたベニーとニーナが愛を語り合うようにして歌う「Sunrise」のシーンでのチェンは別格でした。ファンの間でまことしやかに流れている“爆モテ”説の根拠とも言える、男の色気がいかんなく発揮されていて、作品的にも、大きな見どころのひとつに。客席からも声にならない悲鳴が上がっていました。ちなみに、このシーンの衣装は上半身タンクトップ1枚で、最近、熱心にしているという筋トレの成果も、たっぷりと確認できました(笑い)。