春から始まる朝ドラ『とと姉ちゃん』の主題歌が宇多田ヒカルに決まったことが発表された。プロデューサーは、なんと絶縁状態にあったはずの父・照實氏。
“人間活動”に専念すると発表して5年以上が経過する間に、信頼していたスタッフがどんどん減っていってしまったという宇多田。そのため、一時は人間不信に陥ってしまった彼女が頼ったのが、照實氏だったようだ。
宇多田を取り巻く環境の変化が少しずつ彼女を変えていく。'14年にイタリア人の一般男性と結婚し、昨年7月には男児を出産した。
「復活を決意した背景には、出産も大きく影響しているといいます。小さいころから常に孤独と隣り合わせで生活してきた彼女にとって、結婚・出産はやっと見つけた“安らげる場所”。その安心感が背中を押したんです」(レコード会社関係者)
照實氏にとっても、娘のアルバムをプロデュースするのは歓迎すべきこと。
「最近ではこれといった活躍ができていなかった照實さんですから、まさに渡りに船。宇多田さんのプロデュースに関われば、また注目を集めることができる。もうひと花咲かせたいと願う彼がこの話に乗らない手はありません。現在、表向きの窓口はレコード会社になっていますが、実は照實さんが彼女の窓口として動いているんですよ」(前出・レコード会社関係者)
“雪解け”していたからこそ、昨年末の活動再開報道を“ガセネタ”と否定できたのだ。彼女の近況を知ったうえで、ベストなタイミングを計っていたのだろう。NHKにとっても、これ以上ない機会となった。
「『とと姉ちゃん』の制作発表で、プロデューサーは宇多田さんを“奇跡の歌声だと思う”と絶賛していましたよ。このところ朝ドラの視聴率がいいので、この話題で流れに乗れると考えたのでしょう」(テレビ誌ライター)
もっと先のことを視野に入れているのかもしれない。大晦日に行われる紅白歌合戦だ。
「昨年の紅白は視聴率を落としてしまったので、今年こそ必ず回復させなければなりません。宇多田さんが出場するということになれば、大きな目玉になりますよ。もしロンドンからの中継になったとしても、十分話題になるはず」(音楽誌ライター)
今のところ確定しているのは、朝ドラの主題歌だけ。所属レコード会社にも問い合わせてみたが、「現状、アルバムのリリースは決まっていません」としている。
ビッグビジネスなのは疑いなく、周りの期待は大きい。ただ、宇多田と照實氏にとっては、それだけの話ではないのだ。
「これを機に、親子でもう1度歩き出していきたいという思いがあるようです。昨年夏に生まれた宇多田さんの息子が、父と娘を結びつけてくれたのかもしれませんね。今年の8月で、藤さんが亡くなって3年になります。今回のニューアルバムは、天国で見守る母へ贈るふたりからのプレゼントという意味合いもあるんだと思いますよ」(前出・レコード会社関係者)