大河ドラマの経済効果はこんなにすごい!
大ヒットした『独眼竜政宗』は、"大河バブル"と呼ばれる経済効果のさきがけでもあった! 1982年に東北新幹線が開業した影響もあり、渡辺謙や桜田淳子が参加した「仙台・青葉まつり」は、過去最高の観光客数を記録。
また、山梨県甲府市で開かれていた「信玄公祭り」は、1976年に発生したオイルショックの影響により一時中止になるなど縮小化されていたが、1988年の大河ドラマ『武田信玄』の大ヒットを受け見事に一大祭りとして復活。
ちなみに、信玄のライバル・上杉謙信をしのんで開催される新潟県上越市の「謙信公祭」は、 2007年NHK大河ドラマ『風林火山』にて謙信役を演じたGACKTが、祭りの謙信公役として参加して以来、大人気イベントに変貌。地元のおじいちゃんも今では、「謙信役はGACKTさんが一番じゃ」というほどだとか……。大河の影響力すごい!
来年の大河『真田丸』に署名88万通
来年の大河ドラマは三谷幸喜脚本の『真田丸』。実は真田信繁(幸村)の故郷である長野県上田市や、関ヶ原の合戦後の配流先となった和歌山県九度山町では、真田幸村を大河ドラマの主人公にすべく署名活動が行われていたという。全国各地から集まった署名の数はなんと約88万人分! 演じる堺雅人も期待に応えるしかない!?
大河ドラマの社会的影響力は流行語にも表れている。『独眼竜政宗』での、「梵天丸もかくありたい」や『おんな太閤記』の「おかか」、『春日局』の「お局さま」などは多くの人に親しまれたセリフ。
ちなみに、今では「大河ドラマ」と当たり前に呼んでいるけど、最初は「大型娯楽時代劇」という呼称だったのをご存じ!? 『赤穂浪士』の際に、読売新聞の記者が「大河ドラマ」と名付けたのがきっかけとされ、NHKが大河ドラマと明示し始めたのは1977年『黄金の日日』から。正式化していなかったのに勝手に浸透しているなんて、大河ドラマ恐るべし!
取材・文/我妻アヅ子