全国に139店舗を展開する寿司・焼き肉・デザートなど最大130種以上が食べ放題の『すたみな太郎』チェーンでは、年間で約40万人もの外国人観光客を受け入れている。経営する(株)江戸一の岩月賢治営業企画部長はこう語る。
「国籍別だと台湾が6割で、タイ、中国、韓国が1割。全国の主要国道に面し駐車場もバス4~5台は駐車できるので、大型クルーズ船で来られるお客様にも対応できるうえにメニューが豊富なので、さまざまな好みにも応えられるのがポイントです」
食べ放題だから一番人気は寿司か焼き肉なのかと思いきや、そうではないらしい。
「いや、人気ナンバーワンは、綿菓子なんですよ。外国の方は自分でやってみるという体験が好きなんです。2位は豚カルビで、3位は卵焼きといなり寿司。そういう原価の安いメニューが人気です(笑い)」
バイキングという手間のかからないスタイル、さらに「体験できる食」が、外国人客の家族連れにも人気を集めている。
レーザー治療で知られる美容皮膚科のシロノクリニックでは、中国語版のホームページを作ったことがきっかけで中国人客が増えたという。さらに、中国のSNS『微信』で情報を流したことで、毎月10人以上の中国人観光客が訪れるようになった。
「1回の平均単価は50万~60万円。みなさん顔のたるみやシワをとるコースを選ばれますね。中国で同じ施術をすると、この2倍~4.5倍の料金になるらしく、2、3か月に1度のペースでいらっしゃるお客様も」(広報・藤垣貴子さん)
このため、クリニックでは、新たに中国人の通訳を雇用し、また大阪などの店舗でもSkypeを使った通訳サービスを利用するようにしているという。
「今後は、待ち時間に治療の様子をムービーで見ていただいたり、Wi-Fiを完備したり、さらにサービスを改善していく予定です」