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 日本一の“芸能人御用達学校”と言っても過言ではない堀越高校。人気絶頂の男女アイドルをはじめ、昔から数多くの芸能人がその門をくぐった。そこで、卒業生である川崎麻世に当時の思い出を語ってもらった。

「同級生は藤谷美和子ちゃん、香坂みゆきちゃん、井上望ちゃん、浜田朱里ちゃんとかですかね。みんな仲がよかったけど一緒に遊びに行くようなことはなかった。学校から一緒に仕事場に行くことのほうが多かったような気がします」

 時間がある放課後は、バスケットボールをよくやっていたそうだ。

「真田広之さんとは学年が違っていましたけど、よく一緒にやりましたよ。学校は仕事には理解がありましたが、それ以外に芸能人だからといって何か特別に優遇されることはなかったと思います。仕事で早退するときも“課外活動のため”ということで許可をもらうことになっていましたから」

 13歳から芸能活動をしていたため、在学時にもすでにファンがいた川崎さん。

「自宅から学校に向かうときは200人くらいの女の子がゾロゾロくっついてきて……。途中でファンレターやチョコレートなどのプレゼントをたくさんもらうので、学校に着くころにはカバンがパンパンに膨れてしまうんです。 毎朝カバン検査があったので、最初は“何だ、これは”と没収されましたが、毎日のことなので、そのうち何も言われなくなりました」

 電車通学だったため、芸能活動をしながら学校に通うのは大変だったと振り返る。

「当時、フジテレビのお正月番組で『新春かくし芸大会』があったんですが、あのときは本当につらかった。出し物の稽古を徹夜でやって、朝から学校に行って、それから仕事に行って、仕事が終わると夜にまた出し物の稽古に行ってという毎日ですから」

 ときには、早朝に撮影をしてから学校へ行くことも。

「あるとき朝ご飯を食べ忘れてしまったことがあったんです。あまりにもお腹がすいていたので、友達に“お腹が減っちゃってさ”と言ったら、彼が自分の持っていたお昼ご飯のパンを“いいよ、食べなよ”ってくれたんですよ。

 ニンマリ顔で休み時間にそれを食べていたら、先生に見つかってガツンと殴られて……。早弁は禁止されていたんですね。結局、その友達と一緒に職員室の前に『早弁しました』という札をかけられて正座させられました……」

 それでも高校生活はすごく楽しかったそうだ。

「高校で友達と出会えたから、変に芸能人かぶれすることなく、普通の人と同じようにいることができるんだと思います」