「これは何ですか?」
6月7日、都内で開かれている『世界遺産 ポンペイの壁画展』で壁画の神話上の生き物を指し、そう質問された皇太子家の長女・愛子さま。
ご両親とともに、約2000年前にイタリアのベスビオ火山の大噴火により埋没した町から出土した壁画を、興味深そうにご覧になっていた。
愛子さまは、お帰りの際に見送りのイタリア大使夫妻に、「アリベデルチ(さようなら)」とイタリア語で挨拶もされたという。
友好関係150周年記念行事とあって、イタリアの歴史や言葉を事前に勉強されていたのだろう。
実は、今回のお出ましは、愛子さまにとって“初めて”の体験になったという。
「今回は、愛子さまが学校の授業が終わった後に、公的なお出ましをされた初めての機会になったはずです」
そう話すのは宮内庁関係者。
「愛子さまは最近、お出かけが増えていますが、休日や長期休み中で平日でも学校の定期試験終了後の休み中など授業がなかったときのことです。
就学中の皇族は学業が優先となるので、学校がある日に公務をされた今回は、事前の準備などを含め、貴重な経験となったと思います」(同)
この春も、皇太子ご夫妻とともに映画試写会、美術展や昭和記念公園にお出ましになっている愛子さま。
そんな活動ぶりについて、
「両親の皇太子ご夫妻も、内親王として愛子さまが公の場に慣れて、さまざまな経験をしてほしいという方針はあるはずです。
秋篠宮家の眞子さまや佳子さまのように、愛子さまもいずれは内親王として、ひとりで多くの公的活動をされることになりますから」
と話すのは、皇室を長年取材するジャーナリストで、文化学園大学客員教授の渡辺みどりさん。
「今回、ピンクと白の2色でコーディネートして大人の装いだった愛子さまですが、病気療養中の雅子さまをお支えしたいというお考えもあるのではないでしょうか。
最近はお出ましが増えている雅子さまですが、完治したとはいえず、これまで苦労されているところを愛子さまはご存じのはずで、お手伝いしたい気持ちもあると思います」(渡辺さん)
この4月に開かれた『オール学習院の集い』の「大合同演奏会」では取材設定がある公式の行事だったが、熊本地震の影響で皇太子ご夫妻の出席は急きょ、お取りやめに。
結局、両親不在のなか、愛子さまは演奏された。初めての単独での公の場となり、「内親王」としての経験を着実に積まれてきている。