門脇「ひたすら男の子と」高畑「私は活字中毒の一匹狼」

──ところで小学生時代、ふたりはどんな子どもでした?

門脇「ひたすら男の子と遊んでいました。運動が好きで足も速かったので、(鬼ごっこの)ドロ警とか、ドッジボールとか。運動神経がいいと人気者になれる。それを楽しんでいました(笑)」

高畑「私は活字中毒で、駅のホームで本を読みながら歩いていて怒られるみたいな、危ない子でしたね。あと、一匹狼でした。もちろん友達はいたし、今も仲のいい子はいるけど、群れるってことが苦手で。マイワールドにひたっていました」

──そのころから、舞台はよく見ていました?

高畑「うーん。たくさん見ていました。舞台に出たいっていう夢だけは、ずっとあったので。麦ちゃんはバレエだっけ?」

門脇「ずっとバレエですね。小学生のときは寝ても覚めてもバレエのことしか考えていなかった。朝起きたらまずバレエ。寝る前もバレエ。寝るときも開脚して寝たり」

高畑「本当!?」

門脇「うん。開脚しながら(上半身を)ベターッとついて寝たり」

高畑「今もベターッてつく?」

門脇「もう駄目。スジが……。鼠蹊(そけい)部が痛くてトシを感じる(笑)」

高畑「早い(笑)」

──あらためて、ふたりにとって舞台の魅力とは?

門脇「何だろうな。でも、いかに自分ができないか、というのをまざまざと感じる時間のような気がします」

高畑「めっちゃわかる」

門脇「映像はそのシーンを撮ってOKが出たら終わりで、次のシーンのことを考えたほうが作品のためだけど、舞台はずっと繰り返すもの。また次の日もやるものじゃないですか。常に探求し続けなければならないので、それは映像にはない面白さですよね」

高畑「そうだよね。飽きるってことはないかもしれない。もちろん、毎日同じ場所から同じタイミングで出なきゃいけないとか、劇場に通うことに飽きちゃうことはあるんですけど(笑)。でも毎回、相手やお客さんの反応が変わって。いつでもそれを楽しんでいられたらな、って思います」

門脇「特に今回は、いろんな想像とか予測をぜんぶ超えていく舞台になると思うし。みんなの知恵なり、役者の身体なりを使って“何かやってみよう!”みたいな気持ちがすごく強いカンパニーになると思うので、そこに柔軟にフレキシブルに乗っかっていきたいなぁと。頑張ります!」

高畑「映像でしか私たちのことを知らない方も、私たちが身体表現したり、歌ったりするのを生で見ていただける貴重な機会。いろんな方に見てほしいです。そして、とにかく私は麦ちゃんを愛していたいな、と。嫌がられるくらい愛したいと思います!」

【作品情報】
ミュージカル『わたしは真悟』
真鈴(高畑)と悟(門脇)の愛が引き裂かれそうになったとき、命がけの逃避行の末に、2人の遊び相手だった無機質な産業用ロボットのアームに自我が芽生える。 両親の名前から1文字ずつをとって自らを「真悟」と名乗ったロボットは、2人を助けるために人知を超えた進化を始めて―。

原作:楳図かずお『わたしは真悟』(小学館刊)
脚本:谷賢一 音楽:トクマルシューゴ/阿部海太郎 歌詞:青葉市子
演出・振付:フィリップ・ドゥクフレ 演出協力:白井晃
[プレビュー公演]KAAT神奈川芸術劇場〈ホール〉12月2日~3日
[東京公演]新国立劇場 中劇場 2017年1月8日~26日
※浜松・富山・京都でも公演あり
★チケット発売中
ホリプロチケットセンター 03-3490-4949
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