つい最近まで祖母も同居する8人家族だった

 金子容疑者の印象について、「穏やかな感じの人だったけどねぇ。凶暴性を感じさせることなんて全然なかった」

 そう話すのは近所の商店主だ。以前は容疑者が姪を連れ、平日の昼間によくアイスやお菓子を買いに来ていたという。

 つい最近まで金子家は容疑者の祖母も同居する8人家族だった。そのころの目撃談。

「おばあちゃんが認知症を患っていて、デイサービスに通っていたの。迎えの車が来ると必ず息子さん(=容疑者)が送り迎えしていてね。おばあちゃんも“本当にいい子なんですよ”って可愛くてしょうがないという感じでしたね」(近隣の主婦)

 無職だったが、祖母の手助けを通して家族としての役割を果たそうとしていたのか。

 だが、おばあちゃん子なんだと近所の住民を和ませた送迎風景は、今年になってからパッタリ途絶えた。

「おばあちゃん、最近見ないわねって(容疑者の)お姉さんに聞いたら、“身体の調子が悪くて施設に入ったんですよ”って」(前出・近隣の主婦)

 祖母という潤滑油が今も家の中にいてくれたら、悲劇は防げたのかもしれない。