地震のクセは西日本と東日本で違う
次はどこで大地震・大噴火が起きるのか。ここ約1年半を振り返ると、口永良部島噴火→桜島噴火→熊本地震→阿蘇山噴火→鳥取県中部地震と、九州南端から徐々に東に向かうように異変が続いている。西から東へ─。そんな法則があるのだろうか。
高橋教授は「それがあるんですよ」と声を大きくする。
「過去の経験から大雑把にとらえると、西日本では西から東へと地震の震源が動いているんです。この法則に従えば、鳥取から東が危ないといえる。ただし、東京以北の東日本は別。法則も異なります。メインコースは北海道→仙台→福島→千葉とまっすぐ南下していくパターンで全体の約8割がこのコースをたどります。残りの2割は仙台から枝分かれして新潟→秋田→北海道南西部とUターンします」
大まかなコースは地図(※下図)に示した。
高橋教授によると、国内ではM6以上の地震は5年間で約6〜7回、うちM7クラスが約3回、発生しているという。西日本で次にM6〜7クラスの大地震が発生する可能性が高い地名を挙げてもらった。
「兵庫、京都、滋賀、岐阜、長野などが危ないとみています。“地震のクセ”ってわりと素直ですからね。熊本や鳥取など西日本全域が乗るユーラシアプレートには相当ひずみが生じています。それに影響されて内陸直下型地震を起こす活断層が動いているとみています」(高橋教授)