
“ゲイ”と聞いて、偏見の目は少なくなったものの、出会うことが少なかったり隠している人も多いため、イメージが凝り固まっているというのはゲイバー『B』のママ・Hさん。
「ゲイ=おネエというように考えている人って、おそらく少なくないと思うんです。クネクネした話し方やおネエ言葉を使い、少し女装をしている……というような。でも、実際に二丁目にいるのは男性的な見た目の人が多いですし、役作りをしたな、という人はすぐわかるんです」
では実際に、役者たちは新宿二丁目でどんなことを学んでいるのだろう。Hさんによれば、まずは所作から入るのだという。
「全体的には、品がないことはしません。姿勢のよさは必須ですね。とにかく胸が開いていると思います。胸を張っているというか、胸から歩くというか……。ガニ股で歩いたり、頬づえをつくなんてもってのほかです。
あとは指の先まで神経が行き届いていること。グラスを乱暴に机に置いたりはせず、小指でワンクッション挟んで静かに置いたり、店の人なら脇を開いてドリンクを作るなんてことはしませんね」