僕は本当に地味だった
「ドラマ『陽あたり良好!』のスタッフ陣はもともと映画を撮っていた人たちで、指導が本格的。とても厳しかったですけど、この現場で本当に鍛えられましたね」
しかし、派手なことが苦手な性分なので、ドラマの打ち上げで、ディスコでバカ騒ぎするのは嫌だった。
「ほかのアイドルの方たちに比べると、僕は本当に地味だったと思いますよ。出待ちするファンに対しても“冬は6時、夏は8時まで、それ以降は帰れ。もし待ってたら次から出禁だ”と言っていたぐらい」
人気を実感した記憶はあまりないが、1度だけ、大変な目に遭った経験が!
「新幹線のホームで300人くらいの女性ファンが待っていて、誰かが“キャーッ!”と叫んだらそこからもみくちゃになって、Tシャツはつかまれ、引っ張られてボロボロ。マネージャーはすでに電車に乗ってて“バカヤロー、助けに来てくれ!”ですよ。食堂車に荷物を載せるところからなんとか飛び乗ったら、おばちゃんが上から覗き込んできて“兄ちゃん大丈夫? 大変そうやね”って(笑)」
今も男子一生の仕事として音楽活動を続け、20年前からは、観賞のための花や植物専門の花卉(かき)農家としても活躍している。
「アイドル時代は僕の基盤。あの時代があったから、今までやってこれましたね」