――俳優としてお互いをリスペクトしているところは?
井澤 この前、つかこうへいさんの作品『引退屋リリー』を観に行かせてもらって、熱量というか、独特の早回しとか、ああいう芝居をやったことがないので、秋人くんが先にやっているという部分で、悔しい思いもありました。でも、単純に尊敬するし、「この長セリフをこんなに早口で言えるかな~」と自分に対して思ったりもしました。そういういい芝居を見せられると、やっぱり悔しいので、家に帰って「チクショ~」って思ったり(笑)。純粋に嫉妬しますよ。
宮崎 いつも圧倒的に華があるなっていうふうに観ていて思いますね。目を奪われる。あと、歌やダンスやアクションの高いスキルは、もう圧倒的な武器ですよね。なおかつ、お芝居に一番ちゃんと向き合っている。お芝居大好きなのが伝わるんで、そこがすごく怖いなって思うところです。
座・高円寺でやった『悪党』とかも、お芝居もダンスもないストレートの芝居だったんですけど、しっかりやってたし。けっこうヘビーな作品でしたけど、ちゃんと向き合って役を掘り下げていたんで、「純粋に井澤勇貴ってすてきな役者だな」って思って見てて。でも、「この作品で出してないけど、コイツにはまだ歌も踊りもアクションもあるのか」って思うと、「かなわんな」と。
――次に共演するなら、どんな舞台をやりたいですか?
宮崎 僕は、とにかく絡みたいですね。井澤と板の上で目を合わせて、ちゃんと会話したいなと思います。
井澤 うん。ふたりでやるなら、ストレートのコメディとかもやってみたいです。
宮崎 いいね! おバカ~なやつ(笑)。『あぶない刑事』とかいいんじゃない?
井澤 アハハ。「おバカな刑事ふたり、行きま~す!」みたいな。それいいね!
宮崎 バディもの。それすっごく楽しいかもしれない。
――改めて、お互いはどういう存在ですか?
井澤 秋人くんは、ドラゴンボールの悟空みたいな人です。いると安心する。仕事の現場にいると全然違うと思います。たぶん見つけた瞬間に、抱きつきに行くと思います。テンションあがって、よし! ってなりますね。
宮崎 井澤は……。ここまで、自分が気にかける人間はいないですね。何かできることはないか手を差し伸べようと思うのは、ほかにいないです。
――最近は遊びに行けてないようですが、今後ふたりでやりたいことは?
井澤 僕は写真を撮りに行きたいです。秋人くんを被写体にして。汚い路地とか廃墟のようなところに行って味のあるカッコいい写真を撮ってみたい。
宮崎 軍艦島とかいいよね。コイツはコンクリートが似合うんで。
井澤 コンクリートに似合う似合わないってある? コンクリート系俳優?(笑)
宮崎 インスタ見てると、よくコンクリート背景で撮ってるから(笑)。
井澤 アハハ。でも絶対、「いいね!」押さないですからね。
宮崎 押さないよ(笑)。だって、サバ超えないんだもん。
井澤 サバか、あれはなかなかだな~。
宮崎 あれは、インスタ見て笑ったから、「いいね!」を押してあげたんです(笑)。
井澤 サバの着ぐるみで顔だけ出せるのがあるんですけど、その中に僕が入って、ゆっく~り開いて、無表情でまた閉めていくっていう動画をあげてて。唯一それに、「いいね!」を押してくれて。嬉しかったんですよね。
宮崎 それ超えないと、「いいね!」は押せない。
井澤 マジかよ~。なかなか無理じゃないか~。
宮崎 ほかの人には押してるんですけどね。井澤だけにですよ、厳しいのは(笑)。
井澤 アハハハハ! いいね! もらえるように、インスタも頑張りますよ。