初タッグ、阿部寛が語る遊川監督
「初監督だという感じが、まったくしませんでした。遊川監督は自分の撮りたいものがはっきり見えていたし、それを僕たちにストレートに伝えてくれました。役者の演技も、全員にこうしてほしい、と指示されていて、迷っている感じが現場ではまったく見受けられなかったので、初めてには思えません。
現場では、とにかく楽しそうにしていて、僕もすごく楽しかったです。監督には“今まで見たことのない阿部さんの演技を見たい”と言われたことが印象に残っています。僕はそこを目指して演じていました。
“恋妻家”とは、遊川監督が作った造語です。欠点は、愛妻家のようにうまく愛情表現ができないので、気持ちが伝わりにくい。私もそうですけど、日本人は愛情表現が苦手なので、けっこう恋妻家の人って多いと思います。年を重ねると恋とかどうでもよくなってしまうかもしれない。この映画を見て、妻に恋する気持ちを思い出してほしいです。
すべての夫婦、そしてこれから夫婦になる方々も共感できます。大いに笑って、最後にほろりと泣けると思います」
<作品紹介>
『恋妻家宮本』(1月28日、全国ロードショー)
中学校教師の宮本陽平(阿部寛)は、妻の美代子(天海祐希)と大学時代にデキ婚。息子が独立して27年ぶりに、夫婦ふたりだけの生活に。ある日、美代子が署名捺印して隠してあった離婚届を偶然に見つけてしまう。そのことをきっかけに、ふたりには熟年離婚の危機が……。共演は菅野美穂、相武紗季、佐藤二朗、富司純子ほか。(c)2017「恋妻家宮本」製作委員会