真冬の公務では吹雪の場合もあり、両陛下には負担が大きい(秋篠宮ご夫妻・'91年2月)
真冬の公務では吹雪の場合もあり、両陛下には負担が大きい(秋篠宮ご夫妻・'91年2月)
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 一方で、秋篠宮家や他の宮家は─。

「基本的に多くの『名誉総裁職』をもち、その関連の仕事に加えて、各宮家が毎年出席される地方行事というものがあり、ご公務が多すぎます。秋篠宮家は、眞子さまや佳子さまに引き継いでもらうことを宮内庁も考えなければならないでしょう」(山本さん)

 そこで、「削減」せざるをえない公務があると山下さん。

「勲章・褒章といった『栄典』に関することは天皇がかかわるべきですし、外国の大使などとお会いするのも国際親善のうえで重要です。

 ただ、副大臣や大使などの『認証官任命式』は、署名をすること自体は国事行為ですが、任命式は国事行為ではないので、やめることができるかもしれません。頻繁に行われているので、これをなくすと、ご負担はかなり減ると思います」

 山本さんも、次のように減らすことができる公務があると考える。

陛下が前立腺がんの手術をされた後に、負担軽減という意味で6件のいわゆる拝謁を減らしています。これは他の皇族に引き継いだものですが、そういったものが調整の対象になる可能性があります

 現在の両陛下は、昭和天皇と香淳皇后のなさりようを、そのまま受け継がれたわけではなく、より国民に寄り添った“平成流”を編み出されてきた。時代や世代が変われば、また新しい皇室像や公務のあり方が生まれてくるはずで、

個々の行事をどうするかということは次世代の考えに譲りたいと考えます」('09年4月の記者会見)

 という陛下のお言葉のとおり、雅子さま美智子さまの“平成流”を受け継ぎながら、ご自分なりのスタイルを模索されることになる─。