「木村は女の子が精神安定剤なところがある」
しかし、そこで次なる困難が。人気が凋落しかねない、一番人気メンバーの結婚だ。
「あれはファンだった工藤静香とデキ婚したってことですよね。その前はカオリンという女性がいたし。木村は女の子が精神安定剤的なところがあって、彼女がいないと不安で生きていけないんです。
だから、好きな女性のことは大事にしますし、意見も聞きますよね。静香は車を自分で運転して、ブンブン飛ばしてました。のりピーなんかも仲がよかったですね」
とはいえ、グループの人気は衰えず。しかも、稲垣や草なぎの逮捕といった存続の危機すらも乗り越えていくのだ。
「吾郎はみんなの緩衝材みたいな役割で、SMAPがまとまればいいということだけ考えているやつです。それこそ、5人が丸く収まるなら独立してもしなくてもいいっていう。草なぎは性格のいいやつで“よいこ”って感じ。解散騒動ではつらい思いをしていたでしょうね」
そんな2人だからこそ、自らの不祥事に責任を感じたはずだし、それゆえほかのメンバーも復帰を温かく待つことができたのだろう。
ところで、結成時は小学生だった香取について、J氏にはこんな思い出が。
「最初のうちは、踊るだけで精いっぱいだったんです。レコード会社の担当者たちが“代わりにレコーディングしようか”と相談したほど」
それが、ソロデビューまでしてしまうのだから、先のことはわからない。そう、SMAPにしても、あれほどの怪物になるとは誰も予想していなかった。J氏はメンバーにならなかったことを後悔しなかったのだろうか。
「僕は、元マネージャーのIさんとは生理的に合わなかったんです。メンバーたちはIさんの“マジック”にかかっていましたね。彼女はそれぞれの心の中に入り込んで暗示にかけるのがうまい。泣いたり、わめいたり、すかしたり。まるで宗教みたいなものですよ」
グループの育ての親でもあるI元マネージャー。その仕事ぶりは常にSMAPを第一に考え、時には事務所と本気で戦ったという。メンバーが尻ごみしても、説得して納得させ、成功に導いて全幅の信頼を得てしまう。まさに「マジック」だ。