クールジャパンの謎のコスプレーヤーの露出はどこまでOK?

 コミケやハロウィンで見かける、パンチラ寸前のコスプレーヤーたち。目のやり場に困ります~。

公衆が嫌悪感を抱きそうなほどお尻や太ももなどをみだりに露出すると、軽犯罪法の第1条に触れる場合があります。路上での過度な露出は誰かしらよく思わないでしょうから慎んで」

 と、佐藤弁護士。軽犯罪法違反となれば、1日以上30日未満の拘留または1000円以上1万円未満の科料に問われてしまう。

「自治体の迷惑防止条例違反で罰せられる場合もあります」

 東京・秋葉原の路上で下着を見せながらM字開脚をしたとして、自称セクシータレントが逮捕された例も。

ちなみに、性器を露出させたら公然わいせつ罪。場合によっては立ちションもアウトでしょう

110年ぶりの見直し決定。男同士でも「強姦罪」になる?

「これまで強姦罪の被害者は女性に限定されていました。男性が被害を受けた場合は強制わいせつ罪。罰則は、強姦罪が懲役3年以上20年以下で、強制わいせつ罪は6か月以上10年以下。強姦罪のほうが圧倒的に罪が重かったんです

 と佐藤弁護士。ところが3月、性犯罪に関する刑法の規定を見直し、強姦罪を廃止して「強制性交等罪」にする改正案が閣議決定。被害者の性差をなくすほか、被害者が訴え出なくても罪に問える非親告罪化、厳罰化も盛り込まれている。

改正案では懲役が最低5年からになり、性器を口に含ませるなどの類似行為も処罰対象に。学生時代、男性から襲われそうになった僕は、男性も被害者になりうるが持論。願ってもない法改正ですね!」

壁ドン、俺様ドライブ、前髪カット──殴ってなくても暴行罪!?

 男子が、ちょっと強引に女子を壁際に追い詰め、ドンと音を立てて壁に手をつく “壁ドン” 。少女漫画じゃ萌えシチュエーションだけど──いやソレ、犯罪! 

「暴行罪は、直接殴る蹴るなどしなくても、相手の身体を傷つける危険性がある行為や、相手に嫌悪感を抱かせる行為にも認められます。ナンパ目的などの壁ドンは、相手が逃げ場を失い、恐怖や不快感を抱けば暴行罪。誰かを乗せた車でわざと荒い運転をする、美容師が “このほうがオシャレ” と客の前髪を勝手に切る、といった行為も同様です」(佐々木弁護士

 そのほかアウトな行為はコチラ。

・拳を振り上げる
・水や砂をかける
・唾を飛ばす
・悪臭を無理やりかがせる
・カンチョー
・刀を振り下ろすマネ
・腐った食べ物を食わせる
・机を思い切り叩く

 

<プロフィール>
◎レイ法律事務所・佐藤大和弁護士
芸能関係や恋愛トラブルを得意としメディアにも多数出演。「子どもを被害者にも加害者にもさせない」信念で法教育活動にも注力。

◎日本橋桑原法律事務所・桑原真理弁護士
第一東京弁護士会所属。民事・刑事を問わず幅広い分野を扱い、とりわけ男女・離婚・相続問題に対する取り組みの丁寧さに定評あり。

◎旬報法律事務所・佐々木亮弁護士
パワハラ、過労死など労働問題の第一人者で日本労働弁護団常任幹事。ブラック企業被害対策弁護団では代表を務める。