渋谷容疑者は、元妻と2人の子どもの4人暮らし。毎朝、子どもを学校に送るほほえましい姿に、近隣住民は子煩悩な父親像を見て取っていた。
40代の女性保護者は、
「渋谷さんは、お子さんとよく遊んでいて本当に大事にされていましたね」
と明かし、続けた。
「お子さんとはとても仲がよくて、自販機でジュースを買ってあげたり、手をつないでコンビニに行ったりしていました。お子さんが保育園に通っていたときも、行事には必ず参加していて、仕事がないのかなと思っていました」
いつもは歩いて子どもを学校に送る渋谷容疑者だが、リンちゃんが行方不明になった3月24日の朝は違っていた。
「車で送ったそうです。雨が降っていたので不自然ではなかったかもしれませんが、いつもは雨の日も歩いていたような……」(20代の保護者)
この行動からは、車でわが子を早く送り届けてから、通学時間がいつも遅めだったというリンちゃんを狙った……という計画性も浮上してくる。
犯罪者の心理に詳しい新潟青陵大学の碓井真史教授は、
「全裸で遺体を捨てたのは、性的な理由による犯行という見方が強くなる」
と前置きしたうえで、
「今回は容疑者の気の弱さが、(被害者との間の)トラブルによって余裕がなくなり、殺害にまで至る結果へと導いてしまったのかもしれません」
と読み解く。
自分が捕まれば、わが子は容疑者の子どもになってしまう。そんな考えが抑止力にならないほど強い動機があったのだろうか。
捜査の推移を見守りたい。