激動の時代を生きる全裸俳優・原田龍二。過去の過ちを見つめながら、今を生きる原田は今日も自分自身を鼓舞し続けている。

 今回の対談相手は、10年前に一躍、脚光を浴びたジャーナリスト・山路徹だ。さまざまな修羅場を経験してきた山路と、“潔さ”の本質について語り合う─。

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「ママがいるのに」息子の恨み節

原田 今日はよろしくお願いします!

山路 よろしくお願いします。原田さんの騒動、拝見してました。もう何年か前でしたっけ?

原田 1年半前ですね。

山路 まだ1年! もう数年たっているような気がしていました。原田さんの一件が起きたときに“助さんが4WDでやらかした!”という話になっていて、助さんが4WDとはこれいかに……と思っていたんですよ。

 でも、その後一緒にお仕事をさせていただいたり、メディアを通して原田さんを見たりすると「こんなさわやかな人を女性が放っておくわけがない」と思いましたよ。

原田 いやいや(笑)。当時は、本当にいろいろな方にご迷惑をおかけしました。実は僕、世間のスキャンダルに興味がなくて、山路さんの件もざっくりとしか存じ上げないんです……。

山路 なるほど! 最近は、僕が過去に何をしたのか知らない人も増えているので時代の流れを感じています(笑)。僕の騒動は、今年でちょうど10年になるんですよ。

原田 大先輩じゃないですか!

山路 僕の本業は、ニュース番組で戦場レポートをするジャーナリストなので、当時は一般的には知られていない存在でした。そんななか、元妻のビッグピーチ(大桃美代子)さんが「元夫が不倫をしていたなんて知らなかった」とツイッターに書き込んで、バーッと世間に拡散されたんです。

原田 ツイッターですか!

山路 そう。しかも、ビッグピーチさんと離婚してから4年が経過してからのツイッター爆弾でした。それから表舞台に引っ張り出されて、全国の人に叩かれましたね。僕は、問題を起こして全国デビューしたようなものなんですよ。

原田 芸能人とは正反対ですね。

山路 芸能人の場合は活動を自粛するケースも増えていますよね。特に最近は、不祥事を起こしたときの対応によって、その後の人生が大きく左右される印象です。その点、原田さんは華麗でしたよ。見習いたかったなあ。

原田 華麗でしたかね……(笑)。当時は、家族のことを考えると“きちんと謝る”以外に選択肢がなかったです。息子は高校生なので、僕がしたことも理解できる年齢なので「ママがいるのに」と、恨み節も言われましたね。

 ただ、昔から子どもたちには“悪いことをしたら謝る”ということを教えてきたので、きちんとみんなの前で謝ることが、親としての筋だと思いました。