「まさか自分がディズニーのヒロインになれるなんて思っていなかったので、ものすごくうれしかったです。母に“(オーディションを受ける)いい経験をしてきたんだよ”と終わったこととして話をしたくらいだったので」
ディズニーの最新映画『ラーヤと龍の王国』の日本語版で、ヒロイン・ラーヤの声を演じている吉川愛。幼いころから数々のディズニー作品を見てきたといい
「初めての声の仕事がディズニーのヒロインって、もう緊張しかなかったです」
と弾けるような笑顔で語る。
「発声の方法から、ここは強く言ったほうがいいとか、ちょっと怒りの感情を(声に)のせてみようとか、手取り足取り教えていただきました。それでも、なかなか思うようにできなくて。つい、高くなってしまいがちな声を低く、ラーヤらしくセリフを言うのが本当に難しかったです」
自分から心を開く
きっかけの作品
今作は、邪悪な魔物によって“信じあう心”を失った龍の王国を救うため、孤独なヒロイン・ラーヤが立ち上がるスペクタクル・ファンタジー作品。
「あるきっかけがあって、ラーヤは人を信じることができなくなってしまうんです。私自身も“本当かな?”と、すぐに人を信じることができないタイプ。でも、声を演じているうちに友達や初めて会った人でも自分から信じてみようと思うようになりました。まず、自分から心を開いてみないと、相手も信じてくれないですよね」
ラーヤへの抜擢だけでなく、今年、大きな飛躍を感じさせる吉川。夏には大人気コミックの実写映画化でヒロインを演じる『ハニーレモンソーダ』の公開が控え、先日は連続テレビ小説『おちょやん』で演じた主人公の千代と同じカフェーで働く女給・宇野真理の流暢な富山弁が話題になった。
「なんとか“だっちゃ”ですよね(笑)。あの方言も難しかった。(千代を演じる)杉咲さんとは以前、共演したことがあったんですが、一緒に笑い合うみたいな仲がいい役ではなかったんです。だから、“やっとできたね”って話をして(笑)。私自身は、真理みたいなあんなにほっこりというか、まったりしている感じはないですね。どっちかといえば、芯のある強い女の子・ラーヤに近いです」