「ヤバい女になりたくない」そうおっしゃるあなた。有名人の言動を鋭く分析するライターの仁科友里さんによれば、すべてのオンナはヤバいもの。問題は「よいヤバさ」か「悪いヤバさ」か。この連載では、仁科さんがさまざまなタイプの「ヤバい女=ヤバ女(ヤバジョ)」を分析していきます。

第53回 福原愛

 卓球女子メダリスト・福原愛(以下、愛ちゃん)の不倫疑惑を『女性セブン』(3月18日号)が報じました。同誌によると、夫と子どもを台湾に残し、愛ちゃんは横浜で会社員の男性とデートをし、高級ホテルや愛ちゃんの自宅で過ごしたそうで。

 愛ちゃんはマネジメント事務所の公式ホームページに《皆様に誤解や疑いを持たれる行動をとってしまったこと、大変申し訳ございませんでした》《一緒の部屋に宿泊した事実はありません》と直筆文を出して不倫関係を否定しています。ただし、《夫婦間で子供にとって何が一番なのか話し合っていることも、併せてご報告させていただきます》と、離婚を考えているような一文を付け加えているのも気になるところです。

 タレントにとって、不倫は疑惑であってもマイナスでしかありません。特に小さなお子さんがいる場合、「子どもをほったらかして!」と好感度を下げてしまうことは目に見えています。そういう意味で、愛ちゃんはヤバ女とみられることは避けられないでしょう。

「アピール大好き」は大成するのに必要な能力

『女性セブン』発売と同日、『週刊文春』は愛ちゃんが夫である卓球元台湾代表・江宏傑との離婚を決意していること、原因は夫からのモラハラや姑、小姑との関係悪化と報じています。国際結婚ということもあり、いろいろと難しい点もあるのでしょうが、モラハラがあったからといって不倫をしていいことにはなりません。この記事で愛ちゃんの好感度が戻ると私は思いません。

 さらに、愛ちゃんは結婚当初、ラブラブな姿をSNSで頻繁にアップしていたことから、「虚飾の結婚生活だった」と見る人もいるようです。結婚生活の内情はどうかわからないので、虚飾と決めつけるのはアレだと思いますが、それはさておき、芸能人やアスリートなど「人に応援してもらう職業の人」にとって「見られるのが大好き、アピール大好き」な性質は大成するのに必要な能力である気もするのです。

「見られる」ことを楽しむ女性アスリートと言うと、思い浮かぶのが元柔道日本代表、谷亮子(以下、リョーコ)です。日本のお家芸・柔道が低迷していたときに現れた天才少女・リョーコは、世界選手権で7連覇、2000年のアテネ五輪、2004年のシドニー五輪で金メダルを獲得して、日本中を沸かせました。当然、メディアは彼女を追いかけます。リョーコの成人式に密着した番組を見た記憶がありますが、嫌がっているような感じはしませんでしたし、自分から恋愛の話をするなどサービス精神も豊富でした。