「ここ最近は、ご家族の方もお見えになられていないと思います。奥さまもご高齢ですから……」(墓地関係者)
神奈川県にある大きな墓地。その一角にある墓を訪れると、その言葉どおりか、手向けられていた花は枯れて干からび、花立ては苔むしたまま……。墓の主は6月26日に三回忌を迎えた高島忠夫さんだ。
俳優業だけでなく、明るいキャラクターで司会者としても人気を集めた忠夫さんだが、その裏で心身は悲鳴を上げていた。糖尿病やアルコール依存症を長年患い、68歳のときにはうつ病も発症してしまう。一時は自宅から一歩も出られないほどだった。
「レギュラー番組をすべてなげうって治療に専念して、何とか克服しましたが、その後もパーキンソン病や不整脈を患って、晩年は病との闘いでした」(スポーツ紙記者)
夫婦ゲンカは一度もない
20年にも及んだ忠夫さんの苦闘を支え続けたのが元宝塚女優の妻・寿美花代だ。'13年に放送されたドキュメンタリー番組では、日常生活もままならなくなりつつあった当時82歳の忠夫さんの面倒を81歳の寿美が見る─“老老介護”の日々が放送され大きな話題にもなった。
「お金だってあるんだし、都内にはいい介護施設もたくさんある。息子の政宏さん、政伸さんはじめ周りの人は“忠夫さんを施設に任せてはどうか?”と何度も話をしたそうなんです。それでも寿美さんは“私が自分で面倒を見たいの”って」(高島家の知人)
'61年に結婚したふたりは、芸能界きっての“おしどり夫婦”として知られた。
「“結婚以来、1度も夫婦ゲンカをしたことがない”のは有名な話。実際は仮面夫婦だったりする“ビジネスおしどり”な芸能人夫婦も多いけれど、忠夫さんと寿美さんは、仕事もそれ以外の時間も、本当にいつも一緒でしたね」(前出・スポーツ紙記者)