お茶の間の人気者から、一転。文春砲が見事に当たり、急降下の展開になってしまった原田龍二(50)。ただひたすら反省をし続ける彼が、同じく世間を騒がせた有名人と語り合う! 最終回は、あの勝新太郎と添い遂げた女優の中村玉緒(82)。人生の酸いも甘いもかみ分けてきた中村の生きざまに、原田は新たな決意を胸にする―。

『週刊文春』に「水戸黄門・助さん俳優原田龍二 4WD諸国漫遊不倫」の見出しが躍ってからはや2年。渦中の人となった原田は自らの限界に挑戦するかのごとく、さまざまな場所で全力の反省を見せてくれた。

 彼の人生はこれからも反省とともにあるが、本連載は第30回でひとつの区切りを迎えることに。原田はこの対談に登場してくれた人生の先輩・後輩たちの言葉を胸に、これからも前に進み続けるだろう。

 そして、最終回のゲストは希代の大スター勝新太郎さんを支えた中村玉緒。新たな航海に出る原田に女優・中村玉緒がエールを送る。

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原田 玉緒さんに初めてお会いしたのは、24年前。僕が主演を務めた『怒れ!求馬』(TBS系)に、玉緒さんがゲストで来られたときでした。その後も何度か京都でばったりお会いしたんですけど、お話しするのは本当に久しぶりですね。

中村 24年前ですか! 私は82歳になったんですよ。

原田 おめでとうございます! 全然お変わりない。実は『求馬』の撮影中、大先輩の玉緒さんの様子をずっと観察していたんです。新人の僕にもとても気さくに接していただき、寡黙な監督の意図を読み取って応えていたのが印象的でした。

中村 私はわりとまじめな性格なので、台本どおりに演じるんですよ。昔『黒い十人の女』の撮影中に市川崑監督から「玉緒ちゃんはさっき『◯◯は』って言ったけど、台本は『◯◯を』やからね」と怒られてしまったんです。それ以来、ずっとセリフは台本どおり。でも、主人の勝新太郎は「台本は捨てろ!」って言うてはりましたね。

原田 仕事のスタイルは正反対だったんですね。僕は、勝さんと一度も現場でご一緒したことがないんですけど、僕のような役者の端くれでも至るところでご主人のお話を耳にします。

中村 あら〜、一度もないんですか。

原田 そうなんです。直接勝さんとお話しできないので玉緒さんにお聞きするしかないんですけど、ご主人は家でどう過ごされていたんですか?

中村「台本を捨てろ」と言うくらいなので、家でも台本は開かず、仕事の話は一切しなかったですね。子どものおむつは替えられなかったけど、子どもたちの学校行事は全部参加してました。