「昨年の舞台『エレファント・マン』で賞をいただいたことは一度忘れ、今回の『検察側の証人』に臨んでいます。(『エレファント・マン』の)演出をしてくださった森(新太郎)さんからも“一回忘れて、どんどん次の作品にチャレンジすればいいんだよ”と助言をいただいたので」
異形の容姿から“エレファント・マン”と呼ばれる青年ジョン・メリックを特殊メイクなしで演じ、読売演劇大賞の新人賞にあたる杉村春子賞と優秀男優賞を受賞したジャニーズWESTの小瀧望。
注目の集まる受賞後初の舞台が『検察側の証人』。ミステリーの女王と呼ばれる世界的な推理作家、アガサ・クリスティの傑作を、数々の演劇賞を手にし、'18年より新国立劇場の演劇芸術監督を務めている小川絵梨子が翻訳・演出する。
似た名前の作品とメンバーが勘違い
「誰が言っていたかおぼえていないのですが、何人かの(ジャニーズWESTの)メンバーから“木村拓哉さんが出てたやつやろ”って言われて(笑)。“違う、それは『検察側の罪人』。こっちはアガサ・クリスティの『検察側の証人』”って教えてあげました。でも、(中間)淳太はミステリー小説が好きなので、原作が好きって言っていたと思います」
今回の舞台で小瀧が演じるのは、容姿端麗な青年レナード。親しくしていた資産家で独り身の婦人を撲殺した容疑で逮捕される。無罪を主張するレナードだが、状況証拠は彼に不利なものばかり。法廷は、敏腕検事と彼の無罪を信じる弁護士の白熱した論戦の場となる。そして、唯一、レナードのアリバイを証言するはずだった妻の口から出た言葉は……。