目次
Page 1
ー 大きな女優になるという“期待感”
Page 2
ー 仕事が途切れない理由は“休憩中”にあり?
Page 3
ー 『アメトーーク!』の現場では

《びよーーーーーーーーーーん!!》

 と、広瀬アリスが自身のTwitterで喜びの声をあげたのは、ある情報解禁を受けてのことだ。

「4月から始まる日本テレビ系の連続ドラマ『探偵が早すぎる~春のトリック返し祭り~』で滝藤賢一さんとダブル主演を務めることが発表されました。フジテレビ系の『恋なんて、本気でやってどうするの?』でも主演を務めることが先に発表されており、同クールに2本のドラマで主演というのは異例のことです」(スポーツ紙記者)

 これまでのアリスには、どうしても妹・広瀬すずのイメージがつきまとった。

「'15年に『オリコン』が実施した“広瀬アリスと聞いて、思い浮かべることは?”という調査では、“広瀬すずの姉”という声が大多数でした。実際、当時のすずさんは、日本テレビ系の『学校のカイダン』ではドラマ初主演を務め、メインキャストのひとりとして出演した映画『海街diary』は日本アカデミー賞の最優秀作品賞を受賞するなど、まさに売れっ子そのものでした」(同・スポーツ紙記者)

広瀬すず
広瀬すず

 ただ、芸能界デビューはアリスが先。もちろん、ドラマ初主演もアリスが先だった。その作品は、'10年に放送されたフジテレビ系の昼ドラマ『明日の光をつかめ』だ。脚本を務めた清水有生さんによると、当時15歳だったアリスは、ひときわ目を引く存在だった。

大きな女優になるという“期待感”

「第一印象は“アリス”という名前や、ぱっちりとした目から、お人形のような感じ。15歳らしい若さは感じましたが、話してみると芯がしっかりしていて驚きましたね。今のようにカメラ前でなんでもできる子ではなかったですが、今までにない子が登場してきたようなオーラを感じました。経験も少なかったのでお芝居はまずまずでしたが、それでも感情に合わせた表情がパッとつくれる、まさに求めていたキャラクターでした」(清水さん、以下同)

 しかし、要求されたのはかなり難しい演技。

物語は、問題を抱えながらも農業を通じて更生していく子どもたちと、アリスさんが演じる地域の名士の家庭で苦労なく育ったお嬢様の交流を描いています。ただカワイイとか、ただ感情が豊かなだけの演技ではダメ。不良少年、不良少女たちに対して、どこか“自分とは違う”と感じているようなお芝居や、自分の常識が通じずに泣きながら帰り、次の日ににっこり笑って施設の前に現れる図太さなど、多岐にわたる演技を彼女に求めました

 アリスはそれを見事に演じきった。

大変な役だったと思いますが、つらい思いをした後にニコッと笑う表情などは、教えてできるものではなく“天性”のもの。それを見て、大きな女優さんになるだろうという期待感が生まれました