レトロな雰囲気やキュートな姿で親しまれている路面電車。1903年8月22日、東京電車鉄道の路面電車が、新橋〜品川間で営業を開始した。都内で初めて路面電車が走ったことにちなんで、8月22日はチンチン電車の日に制定されている。
胸アツ確実!この夏、路面電車にハマってみる!
そこで、芸能界一の鉄道好き・ホリプロマネージャーの南田裕介さんがオススメポイントを大解説。ハマらずにいられない魅力がいっぱいです!
路面電車の6つの魅力
路面電車の大きな特徴は、「地元の方の暮らしに寄り添った電車という点にあると思います」と南田さん。
「停留所もたくさんあるので、バスのように気軽に乗れるし、最近はバリアフリータイプも増えてきました。また、鉄道はなかなか運転本数を増やせないけれど、例えば富山では2006年に富山ライトレールができて、それまでのローカル線に比べてだいぶ本数が増えたんです。
1本に乗れる人数は少ないですが、鉄道と路面電車、それぞれが役割をきちんと持ちながら補完し合っているところが非常にすてきだなと思います」(南田さん)
また、ちっちゃくてかわいらしくて、街なかのいろいろな所をすみずみまで走る姿も魅力的だ。そしてこのルックスは、走行面でもすごい利点が。
「1両編成とか、多くても4〜5両。なので、鉄道だと曲がれない急カーブでも、路面電車だと曲がれるんです。交差点で普通に右折したりもしてすごいんですよ」(南田さん)
現在、日本各地の路線ではレトロな車両と最新の低床車が一緒に走っている。その様子を「新旧世代が共同生活しているよう」と語る南田さん。
「みんなが力を合わせて乗客を運んでいる姿が見られるのは、今ならでは。あと30年もたつとまったく変わっているんじゃないかな。昭和時代の車両はいつなくなってもおかしくないので、歴史を感じながら乗ると楽しいと思います」(南田さん)
また、バスのように運転士さんがすぐ近くに見えるのも路面電車の楽しさのひとつ。
「時々ハンドルにカバーをかけている方がいたりして、奥さんが編んだのかな? それともご自身で?と想像がふくらみます。バックボーンが見えると、電車は人が動かしているんだなと感じられて、やさしい気持ちになれる。イヤなことがあった日でも、ほっこりするんですよね」(南田さん)
さらに通な楽しみ方として、「車内の広告を見るのもおすすめ」と南田さん。
「街の医院や塾、質屋さんなど、地元密着型の広告がたくさんあって、味わい深いんです。例えば荒川線だと、ご高齢の方向けに、“遺言や相続のご相談は○○事務所へ”とか“リウマチに効く”などの広告が多くて。“大事なことばかり書いてあるなあ。自分もそろそろ考えないと”って気づかせてくれるんですよね」(南田さん)