10月8日、ロシアとクリミア半島を結ぶクリミア大橋が爆破された。
ロシアのプーチン大統領は9日、この爆発について、ウクライナの情報機関による「テロ」だとの認識を示した。
翌10日には、首都キーウを始めとしたウクライナ全土にミサイル攻撃が相次ぎ、ロシアによる「報復」とみなされている。
核攻撃の可能性など、緊迫してきたウクライナ情勢だが、9月以降はウクライナの勢いが目覚ましく、東部と南部で急速に国土を奪回しつつある。
そんなウクライナ軍の中にTwitterで情報発信を続ける日本人義勇兵がいた。ハンドルネームはGangsta。場所や日時こそぼかしているものの、日々の戦いの感想や、武器についてのつぶやきがメインで、フォロワーは8万人近くまでに。そこには生々しい戦場の真実がある。
「ヒーローにならない」戦闘のど真ん中で生きる日本人
ロシア軍のウクライナ侵攻直後から義勇軍に参加していたGangsta氏は、10月1日ウクライナ軍がドネツク州リマンを奪回した後、「リマン制圧したので質問を受け付けます」とツイート。多くのリプライがあってその質問に答えている。
Q「生き残るかどうか。何が1番差がつく要因として挙げられますか?」
A「ヒーローにならない」
Q「戦場において最も大切なものは何でしょうか?」
A「参戦動機」
Q「モチベーションを教えてください」
A「情熱」
Q「戦地でどうやって買い物をするのですか?」
A「通販 prom uaっていうウクライナの楽天みたいなのがある」
戦闘が始まった当初は戦地の画像だけをツイートしていたGangsta氏だったが、リマン奪還で、戦況に余裕が生まれたせいか、自分の戦闘に対する見解をつぶやくようになった。
戦地と平和な日本でやりとりできるのも、2月下旬にロシアによるサイバー攻撃と通信網の破壊を受けて、ウクライナのヒョードロフ副首相の要請を受けて、イーロン・マスク氏が提供する通信システム・スターリンクがネットインフラになっているからだ。
ウクライナ軍がロシア占領地に入ったときに、一時的に通信障害が起こったと報じられたが、ウクライナ軍が急速に占領地を奪還したために、ウクライナ占領地と認識されなかったことが原因だったという。現在は問題なく通信できているようだ。