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「夕方過ぎくらいから行方不明の男の子を捜す地域放送が流れました。窓から川のほうを見ると、多くの人が集まっていて“もしかしたら川に落ちたのかもしれない”ととっさに思ってしまいました」
事故現場前のマンション住人が行方不明当日の状況を明かす。
先月30日、千葉県・市川市にある江戸川沿いのさくら堤公園で、吉田朔ちゃん(3歳)が行方不明になり、翌日朝、対岸で心肺停止の状態で見つかる事故が起きた。
「母親はママ友ら3人と朔ちゃんを合わせた6人の子どもたちの計9人でお花見をしていた。午後4時ごろ、片づけ中に目を離した30分の間に朔ちゃんがいなくなったことに気づき慌てて110番通報したといいます」(全国紙記者)
消防、警察やボランティアの人も含めた100人態勢で夜通し捜索は続いたが、翌日31日の朝9時ごろ、公園から約750m下流の江戸川に浮かんでいるところを発見された。
子どもでも川沿いに下りられる
なぜこんな悲劇が起きてしまうのか。事故から約1週間後の5日、現場を訪れると消防の実況見分がまだ続いていたせいか人はまばらだ。捜索にも加わったという60代の男性は、
「ここで行方不明になったと聞いてすぐに川に落ちたとピンときた。子どもたちが遊んでいるというのに柵も何もないから危険だといつも訴えていたのに、うるさいじいさん、不審者と思われて警戒されていた。こんなことになるなら叱ってでも川付近に立ち寄らせなければ……」
と、後悔を募らせる。
朔ちゃんらが花見をしていたのは江戸川の堤防を上ったあたり。川沿いに下りる歩道もあり、子どもでも行き来ができるようになっている。また、堤防の丘を上り下りしている子どもの姿も見える。