《以前作曲した、未発表曲がSNSに上がっているのを発見。誰がやっているのかな?弁護士に相談するよ?名乗り出たら多分許してあげる》
『X JAPAN』のYOSHIKIが26日、X（旧ツイッター）を更新。自身の未発表曲がYouTubeにアップロードされているとして、法的措置を検討中であることを匂わせた。
「問題の動画は『YOSHIKI×KEIKO 世界の終わりの夜に（未発売曲）』とタイトルがつけられており、2023年1月にアップされています。約2年前にアップされていますが、YOSHIKIさんが先日気づき、このことをXにポストしたようです。すでに150万回以上再生されています（2024年11月28日時点）」（フリーライター）
概要欄には、
《YOSHIKIさんがglobeに在籍していた頃の未発売曲です。デモ用音源にストリングパートを追加し、MIXINGを修正して復元してみました。原本の音質が悪くて100%クリーンではありませんが、最善の復元のために努力しました。ご了解して聞いてください》
などとコメントが添えられている。
気になるYOSHIKIの対応
創作した人に与えられる『著作権』は、自分が創作した著作物を無断でコピーされたり、ネット上で利用されないようにするための権利だが、今回の場合『著作権の侵害』にあたるのか、法律事務所Zの伊藤弁護士に話を聞いた。
「まず、楽曲には一般的な『著作権』が生じるほか、創作をした人に『著作者人格権』という権利も生じます。そこで、今回の場合は2つの問題点があると考えられます。第1は、著作者人格権のひとつである『公表権』の侵害です。公表権とは、未公開の作品を公表するか否かに関する権利です。今回は、未発表曲をYouTube上にアップロードし、不特定多数の者が聞ける状態にしていますから、公表権の侵害といえます。
第2は、著作権の侵害です。YouTubeに無断でアップロードをすることは、著作権のひとつである複製権や公衆送信権を侵害します」
YOSHIKIが望んだ場合、どのような措置や賠償を求めることが可能なのか、伊藤弁護士に続けて話を聞いた。
「このように、著作権を侵害する場合、不法行為として損害賠償責任を負うほか、著作権法に基づき、アップロード行為の差止請求をすることができます。具体的には、アップロードされた楽曲の削除を求めたり、これにより生じた損害を賠償するように求めることが考えられます。ただし、この楽曲の著作権や著作者人格権がYOSHIKIさんにあるのかはわかりません。これらはあくまでも権利者が行える法的措置ということです」
ネット社会で増加している著作権侵害の問題に、アーティストたちは頭を抱えている。
