「はい。まず家族の存在についてですが、家族は一人ひとりが、大切な存在であると考えています。
(中略)姉たちは年が離れていますので、両親が国内や海外に出かけているときに一緒に遊んでくれたり、本を読んでくれたりして、世話をしてくれることがありました。御料牧場に家族で行ったときには、イチゴを収穫して一緒にパフェを作ったことも忘れられない思い出です」
成年会見の悠仁さまと姉・佳子さま

秋篠宮ご夫妻の長男・悠仁さまが3月3日、東京・元赤坂の赤坂東邸で初めて記者会見を行った。当時、筑波大学附属高校3年生だった悠仁さまは、昨年9月6日の誕生日で18歳となり、成年皇族の仲間入り。
しかし、大事な大学受験を控え成年会見は延期されていたが、筑波大学生命環境学群生物学類に合格し、今年4月から筑波大学生となることが決まったこともあり、この日の記者会見となった。
冒頭、悠仁さまは、「はい。まずご質問へのお答えに先立ちまして、現在、岩手県などで発生している山林火災により被害が生じていることを案じております。これらの火災によって、被害を受けられた方々に心からお見舞い申し上げます。また、この火災が1日でも早く収まることを願っております。では、ご質問へお答えいたします」と述べ、山林火災の被災者たちへのお見舞いの言葉からスタートした。
記者から、「ご家族についてお聞きします。ご両親、姉の小室眞子さん、佳子さまはそれぞれどのような性格で、悠仁さまにとってどのような存在でしょうか。成年にあたって、ご家族からかけられた言葉やふだん話されている会話についてもご紹介ください」と質問されたのを受け、冒頭のように姉、佳子さまたちとの思い出などを紹介している。
「両親が国内や海外に出かけているときに一緒に遊んでくれたり、本を読んでくれたりして、世話をしてくれることがありました」
会見で、悠仁さまがこのように話したとき、とっさに私が思い浮かべたのは、佳子さまが詠んだ次の和歌だった。
《弟に本読み聞かせゐたる夜は旅する母を思ひてねむる》
以前、この連載で紹介したことがあるが、これは2015年、新春の歌会始で佳子さまが詠んだものである。お題は、「本」だった。宮内庁の説明によると、眞子さんが海外留学中で、秋篠宮ご夫妻が国内や外国を訪問して留守の間、弟の悠仁さまと佳子さまは一緒に過ごす。夜、就寝する前、弟に本の読み聞かせをしながら佳子さまは、仕事で遠くにいる母親、紀子さまのことを思った情景を詠んだという。
また、佳子さまは前年の'14年12月、20歳の成年の誕生日を迎える前の記者会見で、このように答えている。
「弟につきましては、私は幼いころから弟か妹が欲しいと思っておりましたので、弟が生まれたときは非常にうれしかったことをよく覚えております。年は離れておりますが、ケンカをしたり一緒に遊んだりしております。最近は姉が海外にいて、また、両親も仕事で家にいないことが多かったため、二人で折り紙をしたり本を読んだりして過ごす時間もございました」