健さんが何より好きだったのはやはり、生涯の仕事に選んだ“映画”。好きが高じて、こんな行動も。
「アメリカに行って、日本では未公開の映画を見たとしますよね。感動するとそれを帰国後、スタッフに話してくれるんですが、見た人と見てない人とでは温度差があるわけです」(前出・映画配給会社関係者)
それが物足りなくて仕方ない健さんは、配給会社に連絡をとり、その映画がいつ日本に入ってくるかを確認。くるやいなや、大スターにしかできない力技で見せてくれたという。
「会社の試写室を借りて、特別に先行上映。そんなことが何度もありました」(前出・映画配給会社関係者)
スタッフ思いでも知られ、ときにはこんな大胆なことも。
「あるスタッフが“ギャラが安いから組合でも作るか”とこぼしていたら、健さんが“いっそ会社を作ればいい”と提案。本当に会社を作ってしまい、役者や監督の大物が続々と参加して仕事もお金も入るようになったそうです。すると、映画会社が歩み寄り和解が成立。ただ、先頭に立った男性はクビを覚悟したそうですが……」(前出・映画製作会社関係者)
健さんの尽力で、その男性は処分されずに済んだそうだ。