「母が手伝う」53・2%
「2学期の始めに自由研究の発表会があり、しょぼいものだと恥ずかしい」
と張り切る親もいる。
「子どもの自由研究をどの程度、手伝いましたか?」という問いに対して「子どもひとりで全部やらせる」と答えた人は18・5%だったのに対し、53・2%もの親は「母が手伝う」と回答。
「天才小学生を除き、親が手伝わないとまともな作品にならない」「学内のコンテストで上位の作品は、親の作品になっているのが実状」と明かす。親の関与に疑問を抱きながらもよい成果を残すためには手伝いが避けられない、という見方もあった。
前出の学研プラス・西脇さんも、自由研究への母親の関わりが「近年はより顕著に感じられるようになった」と話す。
「自由研究キットを購入した親からの問い合わせ電話の件数が昔に比べて増えました。完璧を目指すあまり、失敗させたくない思いが強いようで、“思ったような結果が得られない”“なぜうまくできないのか”といった問い合わせが多い日は1日10件くらいありますね」
親にやってもらったかどうか、学校の先生は見抜いているのだろうか。
都内の小学校教師にアンケートをとると「あまりに上手すぎる手芸はさすがに」「絵日記で、大人が左手で書いた文字や絵はすぐわかる」「担任は生徒ひとりひとりの文字を覚えている」と、きっぱり。
ただ、「親にアドバイスをもらうことはかまわない」という声も。手伝うことが悪いのではなく、どのくらい介入するか、そのさじ加減が大切だという。