ウーマン村本

 ウーマン村本こと『ウーマンラッシュアワー』の村本大輔の評価がうなぎ上りだ。と言っても、お笑い芸人としてではないのだが。

 先日、テレビ朝日の名物番組『朝まで生テレビ!』に出演した村本は、なみいる論客たちを相手に、堂々と激論を交わし、その姿は普段“ゲス”と呼ばれているお笑い芸人とはかけ離れたものだった(失礼)。

 司会・田原総一郎の「国民には国を守る義務があると思う」という発言に、

「絶対に戦争に行くことがない年寄りに言われてもピンとこないわけですよ。絶対行かないじゃないですか」

 と反論し、田原を激昂させたことが話題になったが、ほかの朝ナマメンバーとの“対戦”でももっともだと言える意見をぶつけ、一歩も引かない姿勢で相手を喝破した村本に各方面から“あっぱれ”の声があがっている。

数知れないゲスエピソード

 村本と言えば、ベッキー・川谷絵音の“ゲス不倫”が話題になる前から“ゲス芸人”として悪名を轟かせ、ゲスエピソードは数知れない。例を挙げると、

「彼は大阪で“スクラップ工場”と呼ばれています。というのも、今のコンビを組む前に10組コンビを組んで、すべて解散しているからです。なぜかというと、彼のダメ出しがきついため相方がみんな胃潰瘍になって辞めていったからなんですよ」(後輩芸人

 さらに出演した番組では、

「ファンに手を出しています。他の芸人のファンにも手を出すんです。相方(中川パラダイス)の奥さんをガチで狙おうと思ったことがある」

 などと、ゲス発言を繰り返しているだけでなく、ブログのプロフィール欄では、

《趣味:DVDなどの告知シーズンになると自ら自分のブログに火をつけ炎上させランキングを上げ注目させて告知すること》

《座右の銘:ワンナイトラブ》

 ツイッターでも一貫してゲスキャラを通している村本だが、今回の『朝ナマ』出演後に、

《年寄りに、若者はいざとなった時に日本を守るために戦争が起きたら戦うべきと言われても、過去にその年寄り達が犯した失敗から学んで同じ失敗を犯さないようにするのが次の世代。年寄りは、愛国心を押し付けるより経験から学ばせてくれ。そう思った夜。議論はとても楽しかった》

 と投稿。それに対して賛否両論の意見が寄せられていたが、本人は、

「当たり前のことを言ったつもりが、いろんな人に怒られたり褒められたりしたので、ただの天然です」

 と謙遜することしかり。しかし、巷ではこんな声が増えているそうだ。

「彼はゲスキャラを演じているだけで、本当はまじめないい人なのでは?」

 こんなことを言うと営業妨害だと反論されるかもしれないが、筆者も彼と会ったとき、世間で言われているほどゲスではないなと感じた。意外にも常識人で礼儀正しく、知識も豊富だった。話していて、向上心がうかがえた。だまされているのでなければだが……(笑い)。

 現状、日本では政治的発言をすることがタブー視され、“忖度”してしまう芸能人を多くみかける。しかし、彼は自分の意見をしっかり持っていて、それを言えるだけの根性がある。今後、コメンテーターとしてのオファーが増えるのでは?

<文/佐々木博之>