結婚したとたんに福山雅治を攻撃したファンたち
それでも自分は「匂わせ」をされている、自分を見下している……と過敏に反応しすぎてしまう人もいる。
人気絶頂の福山雅治が女優の吹石一恵と結婚したのが大きな話題になったとき、福山と親しい間柄のお笑いタレント今田耕司が、福山から結婚はどうするんだと心配されたというような話が伝わった。すると、ネット上で、
「結婚したら急に上から目線になった」
「余計なお世話だ」
などと、福山に対する批判が殺到したという。
福山ロスと言われるほど、福山の結婚はファンにとって大きな衝撃となったのは間違いない。好きなタレントを奪われたかのような気持ちになるのはわかるが、好きならその人の幸せを祝福してあげようという気持ちになってもいいだろう。手のひらを返したように攻撃するのはどうだろうか。愛と憎しみは紙一重というように、ちょっとしたことで反転してしまうこともある。
だが、もしかしたら、とくにファンではなく、結婚願望が強いのに相手がいないという人たちが、今田のエピソードに反応したのかもしれない。
「結婚したら急に上から目線になった」
というように感じるのは、感じる側の心の中に、結婚できないことに対する焦りや引け目があって、それでつい幸せな結婚をしたように見える人物に対して攻撃的になってしまう、ということなのではないか。
男の子を出産したモデルの蛯原友里のブログに、批判がつぎつぎに書き込まれたこともあった。
蛯原は、お腹にいた赤ちゃんが自分の胸ですやすや眠っている寝顔を見ているととても愛おしく味わったことのない幸せな気持ちに包まれ毎日感動しているというように、自分の幸せな気持ちを書いただけで、別に、誰かを攻撃したわけではない。
では、攻撃的な気持ちはどこからわいてきたのか。それは、蛯原を批判した人たちの心の中である。
「赤ちゃんを抱いて見つめていると幸せな気持ちになる」という言葉から、「子どもを産めない女は幸せになれない」という攻撃的なメッセージを深読みしてしまう。