ほかにも第78代内閣総理大臣の宮澤喜一を祖父にもつ、
ハーフタレントの宮澤エマ。奥田瑛二の妻で、女優の安藤サクラの母である安藤和津も、第29代内閣総理大臣を務めた犬養毅の孫娘だ。
世界的なファッションデザイナー・森英恵の孫娘たちがご存じ、森泉と森星姉妹。泉は19歳でモデルデビューしてパリ・コレにも出演。星は10代からパリの社交界パーティーに出席していたスーパーセレブだ。
「森姉妹もセレブであることを鼻にかけず、突拍子もない奔放な言動も個性として受け止められています。泉は最近も、カップ焼きそばにキャビアを添えた料理を紹介しては、番組を盛り上げていました」(テレビ誌編集者)
そんな浮世離れしたセレブ3世たちを川内さんは、
「お坊ちゃま、お嬢ちゃま育ちで経済的苦労をしていないと思うんです。それに “おじいちゃんは総理大臣”“おばあちゃんは森英恵”と隠そうともしないですよね。偉ぶるわけでも謙虚すぎるわけでも謙遜しているわけでもない。自然体で普通にやっているから、見ている側もすっと受け入れられるんですね」
父や母と比較されることを気にしがちで反抗心のある2世とは違い、3世という立場ならではの生活の余裕、心の余裕がおおらかな芸につながっているようだ。
神田沙也加も3世
祖母に女優の旭輝子さんをもつ身でありながら、ほかの3世とは違った人生を歩んできたのが神田沙也加。父は言わずと知れた神田正輝、そして母は松田聖子だ。
「彼女の場合、どうしても聖子さん側の環境で育っているので、旭さんの影響は受けておらず、同じ3世でもここは勝手が違うのかなと。いちばん影響を与えたのはやっぱりいい意味でも悪い意味でも聖子さん。強烈なお母さんに翻弄されてしまったのが沙也加ですよ。“母みたいになりたくない”けれども、“憧れの存在ではある”と右往左往して、ようやく自分自身が認められたのです」(川内さん)
母の畑とは違うミュージカルなどの舞台を主戦場としてきた沙也加を一躍ブレイクさせたのが、日本語吹き替えを担当した'14年の大ヒット映画『アナと雪の女王』だった。
「もし旭さんが近くにいたなら、また別の道を歩んでいたのかもしれません。それでも今の沙也加ができたのは、やはり聖子さんの影響があったからです」(川内さん)
華麗なる3世といえども、やっぱり相応の努力があってこそなのだろう。