実在する「猫カート男」
こんな人物いるいる! と思わず共感してしまうなりきり芸。意外なところにヒントが隠れていることも。
「何年か前に渋谷で信じられないぐらいの数の猫をカートに入れて歩いている男性がいたんです。あまりにもすごすぎて、野次馬に囲まれていたのですが、男性は終始ポーカーフェイス。その様子が面白くて思わず写真を撮ったほどなんですが、その翌月に地元の北九州で同じ人がいて。さらに半年後ぐらいに仕事で熊本の商店街に行ったら、また猫の男性に会ったんですよ。俺のことつけて来ているんじゃないの? ってぐらいの遭遇率で(笑)」
そんな運命的な出会いを果たしたインパクト大な男性をモデルにしたキャラクターも、今回ドラマに登場!
「だからずっと多数の猫をカートに入れているキャラクターをやってみたかったんです。ドラマなら予算的にも多数の猫を用意してもらえるだろうと思って現場に行ったら、ドラマでも厳しかったみたいで本物の猫は1匹だけでした(笑)」
憑依(ひょうい)芸ともいわれるほど卓越した演技力を持つ秋山だが、そんな彼でも苦戦した役があったようで……。
「難しかったのは外国人画家。パトリック。ラッセンみたいな白人感の強い外国人をやりたかったんですが、僕は誰もが認めるアジア顔。だからどうやってもアジアが出てきてしまうんですよね……。イメージに近づけるには、もう整形しかないので今後、西洋に手を出すのはやめようと思います(笑)」
撮影期間4日で10人役を演じただけに、苦労も絶えなかったようだ。
「とにかく着替えが大変で、4日で48回着替えたので、ほぼ毎日朝までかかりました。メイクと着替えを極力少なくしないと撮影が追いつかない。それでも最終日にもなると、“あれ、今は何やってんだけっけ?”みたいな時間がありましたね。撮影が長かったら、おかしくなっていたと思う(笑)」