3.卵に「消費期限」はナシ。賞味期限を超えたら、焼いて食え!

 卵といえば、色鮮やかに思い出すのがジョージア。

 首都のトビリシで出会った、卵の移動販売。店主の顔には、「産地直送」「新鮮」の文字がくっきりと浮かんで見えたものですが、腰が抜けるほど勘違いでした。

 10個中5個も捨てました。

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 黄身の一部が、赤だの緑だの茶だのと色とりどりの半レインボー。

 細胞分裂に勤しんでいるのか、成長著しいというのか、命の神秘は視覚的にグロいです。

 いくら産地直送でも賞味期限を過ぎていたら意味ないと思いきや、日本の鶏関係の協会によると、卵に「賞味期限」はあるものの「消費期限」はありません。

 筆者流に行間を読むと、いつ買ったかわからない卵なら、味は保証しないけど、よく焼いてえってことです。ですよね?

 それで思い出したのは、フィリピンのバロット。

 バロットは孵化直前のアヒルの卵で、殻のなかで狭そうにカラダをくねらせていて、もうほとんど立派な生き物。ときには羽も生えているゆで卵。

 見た目からして中毒なのにべて平気なのは、加熱しているからです。

4.愛では、卵の味は変わらない

 ジョージアで捨てた半レインボーの卵ですが、あれだけ生々しい「命」を感じたのですから、有精卵だったかもしれません。

 契りを交わした卵ということは、雄鶏の情愛が込もったぶん栄養が詰まっていそうですが、幻想です。

 栄養は同じ。

 お父さんの愛が、旨味や隠し味になることもありません。

 男の存在なんて、そんなものです。

5.「茶色の殻は栄養豊富」も都市伝説

 去年、夏休みを過ごしたドイツやフランスでは、茶色い卵が人気です。

 茶のほうが栄養豊富に見えますが、それもまた都市伝説、っていうか勘違い。手前勝手な印象操作。

 殻の色の違いは鶏の種類によるもので、栄養に差異はありません。

 もちろん、餌を変えても殻の色は変わりません。